試聴あり


お盆も終わったし、10年ぶりに弁天町のプールズにも行ったし(10年前は嫁さんと付き合い始めた時期で、周りの水着女性に見とれてこっぴどく指摘されたが、今回は寛容と言うか無関心になっていた)、次は正月に向けて心機一転?メガトン級のアルバムを取り上げるとするか。リリースは71年。


以前に「音楽に浸れる体質になろうと思えばビートルズを全曲、ショパンのノクターン、そしてハードなものが好きならレッド・ツェッペリンをお薦めする 」と書いたが、レッド・ツェッペリンの中でもこのアルバムは、ロックンロールのダイナミズムとトラッド・フォークの静謐という両極端な要素を、見事なまでに違和感無くパッケージした「ロックの教科書」とも言える作品である。


艱難汝ヲ玉ニス、とはこのことで、前作「Ⅲ」が今ひとつ受けず(たいへん素晴らしい出来だと思うが)、ジミー・ペイジ以下4名の逆鱗に触れた結果、これが「ブラック・ドッグ」「ロックンロール」といった大傑作リフを生み出す偉大な原動力になった。


過度のアドレナリンが出た場合、脳は活性化されて、宇宙と交信できて、神が降りると見た。矢野が退場となった疑惑の判定に、阪神タイガースはもっと一丸となって怒りのアドレナリンを出すべし。昨日は何とかサヨナラ勝ちを収めたけど。


LP時代は曲数に制限があったので、だいたい1枚のアルバムで10曲くらい。このアルバムで8曲。思うのだが、この程度が人間が集中して音楽に没頭できる時間ではないだろうか。しかも、昔はレコード盤をひっくり返すという、粋な小休止があった。CD時代になって曲数が増えたけど、何となくその分エキスが薄められている気がするのは思い過ごしか。LP時代の方が名盤を作りやすかったんじゃないだろうか。「A面最後の曲」とか「B面2曲目」とか中学生くらいの時は言ってたもんね。ダラダラ感なく、メリハリとけじめを持って1枚のアルバムに臨むことができた。そして、「46分テープ」が基本で、友人にLPレコードから録音してもらったものだ。(うちは貧乏でレコード買えなかった)


さて、このアルバムのハイライトの「天国への階段」、実はジミー・ペイジジョージ・ハリスンの「サムシング」からフレーズをいくつか拝借していると言う説がある。これは、ジョージジョン・ボーナムに「君たちはバラードをやろうとはしないんだね」と言いがかりをつけたことが原因らしい。


とにかくこの曲を通過しないロッカーはこの世には存在しないと思うくらい、「天国への階段」は人類にあまねく普及した(シングルカットされていないにもかかわらず!)、不朽の名作である。ちなみに私が楽器屋でギターを試し弾きするのはこの曲の前奏か、何故か、チェッカーズの「ギザギザハートの子守唄」である。