もうひとつのイタリア | 日々是好日

自称ランチ”難民”への世間の風当たりも強くならないことを願うこのごろです。


つい手堅く新橋方面を彷徨いたくなるのですが、よくよく振り返ると、丼だぁ、カレーだぁ、麺大盛りだぁ、ご飯お代わり無料だぁ、、、と損した気にはならないものの、味に関しては、競争原理が働いていないのを察したりします。


ということで、今日は、未知のゾーン、歌舞伎座の裏あたり(北方面)を事前情報無しに小雨の中、歩いてみます。


なんだか、ほどよくこ洒落た独立系食事処が点在しています。でも、そのこ洒落た感じが=ボリューミーさに欠けてたら20時まで労働に耐えうるのか不安になってしまうのが、悲しい性。


3歩進んで2歩下がる、、、そんなモジモジ物色しながらも、ちょっと気になるピッツェリアに足が止まりました。


ちらっと覗けば、1人でも座れそうな席も見えます。勇気をもって新規開拓っ。


入口脇にある再利用可能な立派な傘袋に自分の傘をいれてドアを開けます。


お店の男性、開口一番「それ、3個用の傘袋なんですけど、、、」って不機嫌な声。「あ、すいません。(初めての店だったので、3個用の傘袋か1個用の傘袋かなんて)分からなかったもので、、、」って、いきなり謝罪スタートの僕。


想定外の”お迎え”を受けて、一気にテンション下がります。


さらに謝罪モードで「一人(客)なんですけど、、、」と申し上げたら、


「おあsjdふぉかjsdkfじゃふぉjぽjさpdfj ペルファボーレェ」って、二階へ向かってイタリア語らしい雄叫びで、なにやら、2階フロアーへ伝達作業をしています。


これって、あれ、ですよ、ね、たぶん、、、、「一名様ご来店、ようこそ○○へぇ」みたいな店内をイタリアっぽく雰囲気活気盛り上げてる系、なんですよね。


でも、僕、やまだかつて、

北はミラノだ、東はトリエステだ、ヴェネツィアだ、真ん中はトスカーナ地方だ、シエナだ、アッシジだ、南はローマだ、ナポリだ、ポンペイだ、島はパレルモ、あっちだこっちだ行った記憶ですし、サバティーニだぁ、ローカル食堂だぁ、若者のバーだぁ、あれやらこれやら食べてきた記憶ですが、

入店早々、こんな雄叫びで迎えられた店は、ありません。


これは、もしや、どこかに、もう一つのイタリアがあるんでしょうか。


テンション低目で階段を上がると、そこは、想像以上に素敵なしつらえのフロアー。テーブル担当のスタッフたちは、まるでMUJIの店員さんかと思うくらい、大人しく、サラサラと、まるで天使のように仕事しています。


税込1,080円のランチセットは、前菜、メイン(ピザ数種、パスタ数種からチョイス)、ドリンク。


前菜。期待以上にボリューミーでそれぞれに風味があって素敵です。


お水も天使が甲斐甲斐しく継ぎ足してくれます。


ピザは、一番シンプルなマルゲリータにしました。


窯焼きのピザ。ピザ生地の塩梅は立派なものでしたが、チーズの溶けっぷりがいまいちなのが惜しかったです。ま、ナポリで食べたマルゲリータと比べるのは酷ですが、ロンドンのサンタマリアの次くらいに、美味しい感じです。日本で出されるピザの中では、コスパ的にも優秀だと思います。20時まで労働にも不安を感じさせない分量なのもいいです。


周りの席は大抵2人とかのOL、サラリーメンでしたが、2人で注文すると、ハーフハーフで盛り付けてくれたりするのも、天使の素晴らしいところ。


なんか、久しぶりに、ちゃんと味を楽しめるランチを出来た気分で満足していたところに、すっかり忘れていたのですが、美味しいコーヒー。


もぅ、これで税別センエンなら立派。いつか、夜に、会食にも利用したい気分も盛り上がるってものです。


味よし、しつらえ良し、天使良し。


でも、、、、

忙しい中、甲斐甲斐しく働いている天使なウエイター&ウエイトレスさんをカウンターの向こうから、偉そうな目つきで監視しているかのような人の気配がします。きっと、2階フロアー全体の流れをみているのかもしれません。


天使が、その人の近くにいくと、なにやら”指導”されているかの風景が何度も見られます。


素敵なフロアー作りに、教育&指導って大切なんでしょうね。


でも、ランチ営業時間中に、OJTなんでしょうか。そんな指導している景色を見て、「あぁ、ここは、教育をしっかりしているお店なんだね」なんて評価してくれる客は、、、、、いないと思います。


傘袋の件で客の僕も指導されたけど、天使たちも指導されるのは日常茶飯事なのかもしれないですね。なんだか、ますますテンション下がります。


店の現場で、店員を指導しているレストラン、なんて、僕の歩いたイタリアで遭遇したことなんでありません。


なんだか複雑な余韻で、階段を下り、さっき傘袋の件で指導された入口を出ようとしたら、僕の背後で、1階の偉い人(さっき僕が指導された人)が、2階から降りてきた天使を、かなり汚い言葉でガツンと指導したような、、、、あまりに汚い言葉だったのでそれが日本語でも一瞬理解できなかったです。驚いて、振り返ったら、、、、、


偉い人と天使君が、溢れる笑顔で「ありがとーございましたー」ってテンション急変。


天使たちにはお気の毒ですが、こんな気味の悪い日系イタリアンは、ちょっとアレですね。