いつもありがとうございます。ヒロ之丞です。

最近は真空管アンプに熱を上げていて、上流はPCオーディオ、もっといえばJPLAYである。
二台のPCを駆使してシステムを構築。なんだかんだと費用が嵩んだ。

その点、VOYAGE MPDはもっと気軽に取り組めてよかった。LINUXだし。
ただ、JPLAYの音を聴いてこちらのほうが好みだったので、乗り換えた。

さらにUSBグッズとか、LANターミネーターとか、オーディオアクセサリーに散財した。
電源ケーブルはもちろん、電源トランスとか。オーディオHUBにまで手を出した。

結果、どうなったか?

フィルターかけまくりで低音がおとなしくなり、何とも芯の抜けたような音になってしまったのである(笑)。
きっと低音の周波数がノイズと近接しており、一緒にスポイルされてしまったのだなあと思ったが、後の祭り。

ファインメットライントランスも、そんなオーディオアクセサリー病の延長だった。
真空管アンプでトランスの威力を知ったため、軽い気持ちで試してみたのだ。

システムに導入直後は、まあ普通だった。
ちょっと低音の彫りが深くなったかな?程度の認識だった。

先週導入したパワーアンプのエージングのため、音を鳴らしたまま外出した。
そして帰宅後、あまりの音の変化に驚愕した。

音が太くなっている。S/Nが改善したとかそういうレベルではなく、音が輝いているのである。
音が太くなるとはナローレンジでボヤボヤした音になったと誤解されるかもしれないが、そうではない。

フィルターかけまくりで芯が抜けた「音の抜け殻」に、音の芯というかボディ(実体)が戻ってきた感じである。
音のリアリティー、見通しのよい立体感、低音の力感、すべてが以前とは全く別物の、磨かれた音なのだ。

愛用スピーカーは、DYNAUDIOのSpecial25である。インピーダンス4Ωで、能率は88dB。
決して真空管ドライブに向いているとは思えないスピーカーであり、鳴らないのも仕方ないと思っていた。

それが、ファインメットライントランスをDAC→プリアンプ間にかませることで、一気に解決した。
これは、まさに「魔法の箱」だ。電源いらずのパッシブなトランスなのに!

自分の分析では、上流にノイズフィルターをかけまくったせいで、音のバイタルな情報までが削ぎ落とされているのだと思っていた。

ところがDACの後ろにトランスをかませばこれだけ立派な音が出てくることが判明した。
豊かな音情報自体は、LANもUSBも潜り抜けて、ちゃんとDACの出力(アナログ)まで到達していたのである。

ということは、インピーダンスマッチング?
だめだ文系なので訳がわからない!!!(笑)

下流のプリアンプ2台、パワーアンプ2台を切り替えて聴いてみたけど、どちらとも素晴らしい相性を見せた。
これは予想だが、トランス上流のDACをいまよりチープなものに変えても、十分にいい音で鳴ると思われる。

とりあえず、ファインメットライントランスは、久々の大ヒットだった。
ルンダールとかWEのライントランスにハマるマニアの気持ちが分かった。

おそらく誰にでも効果のある万能薬なので、広くおすすめする次第である。


P.S.
大西先生に投げたHK-2010だが、修理されて戻ってきた。
真空管まわりのハンダ付けが甘かったらしい。

たしかにいまは問題なく鳴っている。
ノイズの原因は無限に考えられると思うのだが、よくピンポイントで特定できるものだ。さすが!

大西先生の最近の作品であるHK-31(KT150モノPP)も、とても気に入った。
これは最初から、先生に組み上げてもらった。

大西先生が自ら「傑作と自負」するFETドライブのシングルアンプも気になっている。
念頭にあるのは毎度お馴染みEL34だが、KT150のシングルだと、低音不足に悩まされることもないだろうか?

いずれにせよ、ファインメットライントランスのおかげで、世界が変わった。
いまはすべての曲を聴きなおしたい気持ちでいる。最高だ!!