いつもありがとうございます。ヒロ之丞です。

以前、鈴木哲氏に、ct1.0についてメールで質問したことがあった。

CDはリッピングしてすぐに売ってしまうので、CD再生はどっちでもよかった。
sd2.0との併用で、PCデータでも、DDCとしてct1.0の効果はあるのか?

それについて、鈴木御大からいただいたご回答は、以下の通りだった。

「sd2.0Bをお持ちの方には、44.1kHz/16bitデーター以外は、
sd2.0BのUSB入力をご利用いただいたほうが良いと思います。

CD以外の44.1kHz/16bitデーターでしたら、ct1.0のUSB入力
を活用して、sd2.0Bの入力1のマスタークロック活用の
高音質再生が可能となり、ct1.0の大きなメリットとなります。」

ハイレゾとかならUSBがいいと思うけど、CDデータ(リッピングも含む)であれば、
sd2.0の入力1は十分おすすめできる、という理解でいいだろうか。

鈴木御大からの回答を読んでも、効果があるのか確信がもてなかった。
それが購入を躊躇っていた理由である。けど、結局購入に踏み切った。

sd2.0からDACを買い替えるという選択肢もあった。
ct1.0購入は、sd2.0強化の道を選んだということである。その価値を感じた。

はたして、その音は…。

SOULNOTE ct1.0
sd2.0のUSB入力よりも、音の静寂さが増した。
S/N向上もあるけど、おそらく情報量が増している。弱音がよく聞こえる。

この音を聴くと、いままでの音はまだ滲みがあったことに気づかされる。
制動は効いているが、デジタルの不自然なそれではなく、きわめて自然だ。

御大によるチューンナップ(FT-sd2.0)済みだったが、それと比較しても効果が感じられた。
自分はCDからリッピングしたデータしか聞かないので、その恩恵は大きい。

クドさやケレン味はない。Hi-Fiなんだけど、無味乾燥という感じではない。
音の強弱が、以前よりも表現力豊かに感じられる。飽きない音だ。

冗長さを嫌う自分のような人間には、これとGOLDMUNDの音が合う。
キレがいいのに余韻がある。どんどん音量を上げていっても、うるささを感じないであろう。

CD再生をしないならば、コストに見合うほどの効果は、おそらくない。
けど、マスタークロック活用の音は、いままでよりたしかによくなっている。

sd2.0に惚れ込んだならば、ct1.0導入の価値はあると思う。
「この音の、どこに不満がある?」と言われたら、自分は何も言い返せない。

P.S.
ついでに、CDも再生してみた。
どんなもんやー?

なッ?!

CD再生して、しばらく言葉を失った。
音の厚みが桁違いだったからだ。濃密。まるで生演奏みたいだ。

低音の圧だろうか。ベースラインのクオリティー、密度が変わる。情報量が圧倒的に違う。
目を閉じると、そこに演奏者が降臨するほどのリアリティーを感じる。

これはオーディオユニオンでFUNDAMENTALのLA10、MA10のハイエンドコンポを聴いた時と同じだ。
それくらいの濃密さ、リアリティーがCD再生にはあった。

上記のコンポを試聴した時もCD再生だった。
上記のハイエンドはさすがにもっと重く、濃密な音だったが、方向性はよく似ていた。

リッピングした音楽がオーディオだとすると、CD再生は音楽体験と呼べるレベルだ。
リアリティーの次元が異なる。あっさりと過去最高の音で鳴っている。

ささいな差なら、プラシーボかなと思う。
けど、この違いは誰でもわかる。

逆に言うと、ここまで環境を追い込んだからこそ、違いが浮き彫りになってきたともいえる。
いまなら何を再生しても、気持ちのよい音が鳴るようになっているので。

いままで聞いていた音は何だったのか。どうしてこんなにも違うのか。
これはCDのリッピングの問題なのか。

これまで処分したCDを全て買い戻して確かめたいくらいだ(笑)。
それは無理だが、気に入ったCDだけでも買いなおそう。トホホ…。

いままではMEDIA GOでお手軽にリッピングして済ませていた。
もう少し研究してみようと思った。

まだまだ道のりは遠い…。
けど、CDトランスポートを試してよかった。

P.S.
EACでリッピングしなおしてみたけど、まあそんなには変わらない。
MEDIA GOによる手軽なリッピングで十分か。

PCオーディオとCD再生は、全く別物ということだ。新世界。
現状では、CD再生のクオリティーにはかなわない。

また何でもかんでも差が出るかというと、ソフトによる。
早速HERBIE HANCOCK のCDを何枚か取り寄せて再生したが、リッピングとそんなに変わらなかった(笑)。

ただ、nicogiの「ヨアケマエ」とかは如実に差が出た。
精度の高い録音をしている場合は、差が出るということだと思う。