いつもありがとうございます。ヒロ之丞です。

X-PM100の試聴はいい機会だった。
普段はながら聴きが多く、風呂のお湯を出したりしながら聴くので、あまりちゃんと聞き比べてなかった。

そこで今日は真面目に、KAV-400Xiとsa4.0×2を聞き比べた。
楽曲は、Chick Colia Trio "Spain"

sa4.0×2(BTL)も十分に健闘しているのだ。
レンジの広さでは、KAV-400Xiに引けを取っていない。

低域も控えめながら、小気味よくリズムを刻み、これ単体として聞く分には文句のつけようがない。
全く粗を出さないので、BGMとして聞くには十分すぎる音質である。

しかしながら!!(笑)
その差は圧倒的だった。

KAV-400Xiがよすぎるのである。
ここぞというときの馬力というか力感が凄い。そしておそらくS/Nも違う。

KAVだとライブ会場の空気が漂ってくる。ささやきが聞こえる。
ライブの興奮が、スピーカーの外に押し寄せるのである。

楽器の音はどちらも過不足なく表現できているのだが、ニュアンスの表現力が大きく異なる。
店頭や自宅での短期試聴では、なかなかここまでは気づかないだろう。

sa4.0は音の芯に冷静なところがあり、そこが土壇場で弱点となる。
楽曲のクライマックスで盛り上がりに欠けるのだ。

それは低音の量感とかよりも微妙なニュアンスだ。
低音の量自体は、sa4.0でも十分ある。

これはFUNDAMENTALの電源ケーブルとAET SINの差なのかもしれない。
KAVの低音の解像度は異常に高い。それでいて微視的な印象は微塵も感じさせない。

むしろsa4.0のほうが、几帳面に解像してますよ~とアピールするような、微視的な音だ。
アツい音がグイグイ前に出てくると評判のSOULNOTEだが、それにしては冷静すぎる。

sa4.0ではフォーカスされた各楽器の音に関心が向くが、KAVでは演奏者の表情が気になる。
sa4.0はそのときフォーカスされた音が聞こえるが、KAVはステージ全体の空気感が聞こえるのだ。

SOULNOTEの中では、sa4.0×2は、一番好みの音がするアンプだ。
レンジの広さからして、ma1.0もsa1.0Rも、sa4.0×2にはかなわない。

それでもなおsa4.0×2は、ピュアオーディオアンプと呼ぶには、もう一歩足りない気がする。
音の再現性では大して変わらない。ただ、空気やニュアンスの表現力が圧倒的に違う。