いつもありがとうございます。ヒロ之丞です。

Fundamental  FT-sa1.0R
届きました。sa1.0Rのfundamentalチューンナップ版。
末尾にRのつかない、sa1.0のFTチューンナップ版も二種出ている(プリメインとプリ)。

個人的にはsa1.0Rでも非力だと感じており、鳴らしたいスピーカーは高能率なものばかりではない。
ただし純粋なヘッドホンアンプとして使用するなら、sa1.0は上質なモデルになりうると予想する。

ここで非力というのは、スピーカーが過不足なく鳴らし切れるかどうかという問題ではない。
自分好みの音の余裕が産み出せるかどうかということ。それは原音再生からいえば余剰であり、過剰である。

いくら見通しがよくても、平面的で薄っぺらい音は嫌い。
適度な濃さがほしい。

さて、FT-sa1.0Rだが、すでにチューンナップ前の音を覚えてなかったり(笑)。
高音のエッヂにキレがあったけど低音が軽く、レンジが広くなく音に厚みがなかったので外してた。

当時はスピーカーがsm1.0だったので、その影響も大きかったと思うが。
あれはDTMとかにはいいのかもしれんが、「低音」鑑賞には向かない。

その後、sd2.0もFTチューンナップし、クリーン電源も導入したので、すでに上流から大きく変わってる。
なので、今回のチューンナップでどれだけ変わったかは明言しづらいのだけど。

感想だが、チューンナップしたところで、やはりパワー感不足はいかんともしがたい。
真空管アンプSV-91Bとドッコイドッコイくらいかな。ニアフィールド向けというのはそういうことかも。

けどレンジはワイドになったと思うし、低音に重みを感じる。ボーカルがさらに一歩伸びる。
基調はキレイな音だが、広く重く厚くなった。線の細さを感じないのは、好ましい変化だ。

高音のキレた尖り具合はそのままに、解像度は高いが薄っぺらな低音ではなくなっている。
個人的には、穏当なバランスにまとまってきてくれたと感じる。これなら渋いJAZZもイケる。

スピーカーとの相性もあると思うが、自分的にはOKな音バランスだ。
少なくとss1.0と組み合わせるのであれば、このアンプで必要十分という気がする。

ちなみにsm1.0とは打って変わって、ss1.0に対する自分の評価は高い。
ハッキリ言って、SP25とかDANAよりも、ss1.0のほうが好みの音。小さな巨人。

このフルレンジスピーカーss1.0は、原音再生というより響きがリッチだ。
なので、スッキリ目に鳴らすアンプと合わせるとちょうどよい。

現状、どのプリメインアンプがいいかと聞かれたら、個人的にはSOULNOTEよりKAV-400Xiをすすめる。
大は小を兼ねるというのもあるが、スピーカーの選択肢がより広がると思うからだ。

KAV-400Xiで音像が大きすぎるとか暑苦しすぎるというときは、FT-sa1.0Rもいい選択肢だ。
血沸き肉躍るサウンドを好むなら、他の選択肢(ヴィンテージ重量級アンプとか)を探すべきだ。

けど自分は、電源を別筐体にしたりするマニアックな鈴木流が好きだ。
たまらなく(笑)。

sa1.0Rの音傾向が好きなら、エルサウンドのEPM-30inv×2台もアリかな。さらに蒸留された音。
EPM-inv30で音が淡泊すぎると感じるのであれば、適度に艶の乗ったsa1.0RとかSV-91Bはおすすめ。

sa1.0R持ってるならチューンナップはおすすめだけど、sd2.0.のチューンナップが優先だと思う。
それと電源まわりの環境整備(クリーン電源とか)は、まっさきに手を入れるべきだ。

P.S.
そうか。SV-91BでSP25とか鳴らそうとするから不釣り合いが生じる。
能率の高いss1.0だったら、過不足なく朗々と鳴らす。このマッチングだ。

逆にSP25をダイナミックに鳴らすには、パワーのあるKAV-400Xiがいい。
これらのマッチングをあえて崩す場合もあるが、定石はあくまでこれだ。

ヴィンテージ重量級アンプも気になるが、筐体が30kg超とかだとちょっとなぁ。
電気代も食うし。

P.S.2
Soulnoteから、CDプレイヤーC-1とインテグレートアンプA-1が出たみたい。
けど、Fundamentalからはアナウンスがないので、鈴木氏は関わってないかも。

自分はSOULNOTEのファンではなく、ただの鈴木信者なので(笑)。