ソウル お見合い大作戦(2)
「ねえ、hiro。 10月の頭に、いっしょに韓国行ってくれないか?」
9月のある日、僕はあーさんに唐突にこう言われた。
「えー、僕、その次の週も韓国ですよ~。2週続けては無理ですよ~。どうしたんっすか?」
「いやー、それがさー。アニキから電話があってさー。大学の理事長の娘を紹介してやるからっていうんだよ」
「えー、そ、それって玉の輿じゃないっすか。相手は金持ちなんでしょ? 政略結婚っすか?
」
「オレ、韓国の女となんか付き合えないし、第一、韓国に興味ないし」
「わーい、政略結婚だ、政略結婚だ
ついでに韓国に移住したりして
」
と、がぜん面白がる僕。
お世話になっているアニキの好意を無下にするわけにもいかず、かといってひとりで行くのはどうしてもいやだ、とダダをこねるあーさん。
韓国は体面を重んじるお国柄。とにかくアニキの顔が立つようにしなくてはならない。
はるばる彼女に会いに行くためだけに韓国へ赴けば、アニキの顔も一応は立つ。
頼む、一緒に行ってくれ。
・・・・・というわけで、僕は2週間続けて韓国へ行くはめになったのである。
しかも、そうそう仕事を休むわけにもいかず、2泊3日の弾丸とんぼがえりツアー。
(注:札幌からソウルへは午後に出発して昼に帰ってくる。その前後は仕事ができる。ソウルで過ごせるのは実質1日)
こうして、僕たちのお見合いツアーの幕が切って落とされたのである。
(つづく)