江原道 春川(チュンチョン)への旅(1) 東ソウルターミナル
2008年10月、僕は江原道(カンウォンド)春川へ一人旅に出かけた。
その年の6月に、春川にあるハルリム大学に務める女の子たちと知り合いになり、彼女たちを訪ねて行くことにしたのだ。
彼女たちは江原道の大学職員の研修旅行で、6月に札幌へ来た。僕は札幌側のアテンドを担当することになり、一日を一緒に彼女たちと過ごした。
春川は言わずと知れた「冬ソナ」のロケ地。ヨン様ファンの聖地である。
僕は別にヨン様ファンではないので、ロケ地めぐりに興味があるわけではない。知り合いでもいなければ春川に行く機会もない。だからいい機会だと思い、彼女たちを訪ねていくことにしたのである。
ソウルから春川まで行くには、汽車とバスがある。便数が多いのはバスだ。
今回は地下鉄2号線の江辺(カンピョン)駅の向かいにある、東ソウルバスターミナルから乗ることにした。
東ソウルバスターミナルから春川までは、ほぼ10分おきにバスが出ている。
春川はソウルの人々の間でも人気の行楽地だ。土曜ともなるとホームは人でごった返す。
ターミナルには朝9時に着いたのだが、取れたのは10時45分のチケットだった。
もっとも韓国のバスは、空きがあればごった返す人の波をかき分けて早い便に乗ることができる。
そのため人々は一便でも早いバスに乗ろうと、ホームに押し寄せる。
ホームでは運転手のおじさんが常に行き先と時間を大声で叫んでいる。
僕は特に急ぐ旅でもなかったので、時間どおりに乗車した。
春川までは約2時間の旅である。