先般の唐十郎さんのご訃報に接し、

唐十郎さんに関する(私の知る限り

の)様々なことが思い出され、私の

頭の中は一気にカオスに。

その中身は…


(人名は敬称略)

北の国から  トド  アングラ劇場

紅テント公演  寺山修司  天井桟敷  

横尾忠則  麿赤兒  李麗仙  大鶴義丹  

Oさん(私の知人のイラストレーター)

新宿  花園神社  新宿  新宿… 


『新宿』


と、最後に絞られた一つが

『新宿』(写真集)でした。



『新宿』というタイトルの

写真集(厚さ、大きさ共に国語辞典

くらい)を、1998年に心惹かれて購入し、空き時間などに眺めていました。1965年〜1997年の新宿にある

アングラな世界がモノクロ写真で

映し出されている。身近にはいない、見慣れない風貌の人たちがとっても

たくさん映っている。新宿西口に

建っている高い建物は京王プラザ

ホテルだけという時の写真など、

新宿今昔物語がわかるような写真

もたくさんありました。



大好きなので、手放すなんて考え

たくなかったのですが、その写真集

を見ていると、元々明るくない

ところに(私が)、更に暗澹たる

気持ちになっていくのを感じて

いました。あくまでも私の体感

ですが、その写真集自体の

エネルギーも強力だったと思います。



「好きだけど、見過ぎては

いけない気がする」と思ったので、

その後、徐々に見なくなって

いきました。そして2010年頃に

手放そうと決めた時に、

上記のOさんから「…だったら、

もらおうか?」と言われ、あげて

しまいました。が、最近それを

後悔しています。



というのも、たしか、その

『新宿』の中に寺山修司さん

や横尾忠則さんが映っていたはず

で、そういうのを確認したいと

思ったからです。唐十郎さんは、

(映っていたか)どうだったかな?

という感じですが。

その方々に限らず、ただ

「見たいなー」と1年くらい前から

度々思うのです。



一応調べたら、メルカリで、

もちろん中古で、30,000円で

売っていました。「欲しい!」と

思うのだけど、手放した時の

気持ちを思い出してみると、

同じことの繰り返しをしそうだし、

今はほぼ、思いとどまっています。



Oさんに返してもらったら?と

思われるかもしれませんが、

そのOさん、今ではこの世に

いらっしゃらないため、私が

一度は手放した『新宿』の行方

など、もう誰も知らないのです。

既に処分されて、『新宿』も、もう

この世に無いかもしれません。