小学三年から甲子園をひそかに目指し

もちろん、中学でも野球部に入りピッチャーで4番

知多の大会でチームはいい成績を残し

卒業前はいくつかの高校に誘っていただき

学祭ではバンドを組みドラムを猛練習して

勉強以外では一番輝いていた頃のヒロ・・・

よく「中学生に戻りたい」って言ってたっけ。

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ある日、ふと思った。

あの帽子・・・

野球部の帽子・・・

少年団の頃のユニホームや愛用していたグローブは

棺の中に入れた。

でもあの帽子・・・

ヒロが一生懸命デザインを考えた帽子・・・

あれから15年程経つけれど

まだヒロがデザインしたままと聞いた。

それから私と娘は友達に聞いたり協力してもらったりして

随分探したが誰も持っていなかった。

今もその帽子なら野球部の先生に頼んで

注文してもらおうか・・・

でも私にはヒロの事を話してお願いする

勇気がなかった。

そしたらある日娘が電話で、ヒロがデザインしたという事

病気で亡くなりお母さんがその帽子を

ヒロの元へ置いてあげたいという事を

野球部の先生に話してくれた。

先生は快く了承してくださり、後日

元お嫁ちゃんが悠君にもパパがデザインした帽子を

かぶせてあげたいと言ってくれたのでもうひとつ

追加もして下さった。

先生のご好意に涙が出るほど有難かった。

そして・・・・出来上がりの電話を頂いた。

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嬉しくて胸がいっぱいになった。

娘が中学校へ取りに行ってくれた。

先生は、「私もこのデザインを気に入っていますので

代々受け継いでいくよう伝えていきます」と

温かい言葉を添えて帽子を下さった。

本当に本当にありがとうございました。

先生の暖かいお気持ちと共に

お仏壇に供えさせていただきました。

ヒロが「すげ~~」と言いながら

嬉しそうに微笑んでる顔が浮かびます。

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無茶なお願いを快く引き受けて下さり

心より感謝致します。ありがとうございました。