サティスファクションギャランティードのおよそアパレルらしくない戦略 IVS札幌より  | 市ヶ谷物語

サティスファクションギャランティードのおよそアパレルらしくない戦略 IVS札幌より 

IVS2011springに参加してきました。
1年前に参加して以来でしたが、やっぱりそうとう刺激的です。
1年前はソーシャルゲーム一色半年前はフラッシュマーケティング全盛

もちろん全体のテーマなどが決まっているわけではないですが、セッションのスピーカーの顔ぶれから、なんとなくそうなります。
今回はそれでいうとやっぱり震災とスマホでしょうか。

#IVS May, 2011 流し読みついでにまとめ。


Launch Padはユビキタスの清水亮氏が優勝【湯川】#ivs

※2日目の朝に行われる恒例Launch Padのまとめはこちらで。

セッション自体はそのうち詳細がいろんなメディアに載るでしょうから、そちらにお任せします。

僕は個人的に衝撃を受けたセッション。
ちょっとまずはこのtechwaveの動画を見てください。

Satisfaction Guranteed ファッションの次はスマホで世界を狙う【湯川】

facebookのマーケティングを考えている関係者の皆様で知らない人はいないと思いますが、
s1oの佐藤社長がセッションを終えた後の湯川さんとの5分くらいの対談です。

メディアにももちろんたくさん取り上げられていますが、
サティスファクションギャランティードって

・アパレルのEC
・アジアを中心にfacebookで30万人以上の「いいね」を獲得
・つい先日パルコに実店舗をオープン

まあ、こういう取り上げられ方ですよね。

facebookでファンを獲得=たくさん服を売るためにfacebookのマーケティングに力を入れる

というイメージというか文脈です。
もちろんそれは間違いではないんですが、この文脈の受け取り方だと少し事実と違います。
衝撃的だったセッションでの発言を抜粋すると・・・

「事業戦略はブランドを生かしたプラットフォーム事業です」
「facebookのファンは顧客ではありません。」
「ファッションにはこだわっていません」
「サティスファクションギャランティードというブランドのライセンシー展開」


およそアパレルブランドの社長とは思えない発言。

facebookのファン獲得は、
物を売るためのKPIとしてのファン獲得ではなく、
ブランドプラットフォームを構築するためのKPIである、と。


結構衝撃というか、なるほど、それでか!と思ったヒトも多いのではないでしょうか。

絶対サティスファクションギャランティードに対して、こう思っていたヒトが多いと思ってます。
(もちろん僕も思っていました)

「これだけファンがいるんだから服の売上はすごい伸びているのではないか?」

いや、もちろん伸びてるんだと思いますよ。でも服の売上を伸ばすためにマーケティングに力を入れているわけではなく、ブランドプラットフォームの価値を高めるために、ファンを獲得しているってことなんですね。
アパレル関係のヒトには絶対批判をうけるんだろうなーと聞いていて思いました。


最後に佐藤社長のプレゼンから

$神保町物語


「この数を見てください。 
 facebookの登場により、ブランドの統一の指標が生まれ、可視化されました。
 おそらく既存のブランドは絶対可視化されたくないはずです。
 グッチとコンバースのブランドを比較なんてできないし、するものでもないです。
 でも人は数字により可視化されると比較してしまうものです」



物事を真正面から見ない、というか、柔らかく物事を考えられる人だと思いました。
戦略を実行するためのKPIの設定の仕方がとてもユニーク。

今後はSGのブランドを使った様々な今後の展開(車や携帯など)を考えているそうです。
今後の動きにワクワクしています。