今年読んだ中で一番の名作でした。
この本は、最近、何かと話題になっているらしく
通販サイト「アマゾン」の人気ランクで
上位に入っているのがうなずけます。
昭和16年夏の敗戦 (中公文庫)/猪瀬 直樹

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住んでいる国が違い、民族・人種も違えば、
当然ながら様々な違いが出てくる。
これが、国民性というものでしょうか。
また、それにはそれぞれの長所があり、短所もある。
日本人の長所とも言える点は、最近テレビドラマにもなった
司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』に描かれておりますが、
今回読んだ『昭和16年の敗戦』では
日本人の短所を気付かせてもらえた作品ですた。
将来、政治や経済、企業経営やスポーツ等で、
しかるべき地位に就かれる方には、ぜひ教訓として活かして頂けるよう、
これらの本を読み参考にして欲しいぐらいの傑作だと思いまつた。
+(・∀・)+イイヨイイヨー

さかのぼる事、70年前の1941年(昭和16年)12月8日。
日本は、政府の中枢から軍部のリーダー達まで、
腹の底では誰ひとり「勝てるとは思っていなかった」という
『太平洋戦争(ざっくり言うと「日本vsアメリカ」』を
無謀にも始め、半年も経たずに敗戦が確定…。

勝負の付いた後は、1945年8月15日の終戦を迎えるまで
一方的な大差となり、史上稀に見る大敗を喫する。

(´・ω・`)チョボーン

この戦争を日米野球で例えると・・・
日本は一回の表に唯一の見せ場となる先制点を挙げる(真珠湾攻撃)も、
打順が一回りし自力を発揮してきた3回ウラ辺り(ミッドウェーの海戦)で
アメリカに逆転され。
その後は、知力、体力、道具の性能で遥かに上だったアメリカが、
交代できる選手もおらず予備のバットが無いから
割りばしを持って打席に立っている様な日本に大勝。
戦っていた期間は、僅か数年間の出来ごとではありますが、
70年経った今でも後を引くぐらいに、日本にとって
この敗戦の代償は、あまりにも大きすぎますた。
(´ω`。)グスン
この日米野球において、試合前に試合結果を予想するだけでなく、
配球から試合展開まで「この試合は、先ずこういう場面になって、次はこうなる。」
「その次はこうなって、こうなる・・・」と、全球予想し、
的中させていった人が居たら驚きますよね?
結論から述べますと、それが実際に居たのです。
( ゚-゚)( ゚ロ゚)(( ロ゚)゚((( ロ)~゚ ゚

この本の前半では、当時の政府が、明日の日本を背負って立つ
30代半ばの逸材を、各省庁や軍隊、民間企業から36名を選抜し、
『総力戦研究所』という機関を設立。
そこでは「日本は、この先どうなるか? 太平洋戦争が起きたらどうなるか?」と、
模擬内閣を作って、克明にシミュレーションさせた実話が描かれております。
その研究所では、開戦の半年前(昭和16年の夏)の時点で
「この戦争は必ず負ける。それ以前に、全てに差があり過ぎて、
出来ない戦争だ!」との結論に達するだけでなく、
それを政府に進言もしていたのに、聞き入れなかったという
驚きのエピソードなどが満載でした。

戦局の推移はもとより、お米の配給量から基幹産業の生産量、
他外国はこう対応するであろうというところまで
数ヵ月刻みで予測し、戦場の展開に至っては実際に指揮を執った
軍部のリーダーよりも遥かにまともな作戦まで立てていた。
また、本の後半では、事前に敗戦が分かっていたにもかかわらず
開戦に進んでしまった当時の日本を取り巻く国際情勢や政府の対応と共に、
終戦までの史実を上記のシミュレーションがどれだけ精確に予想され、
予想通りに進展していったのかをも検証。
とくに、関係者のインタビューや膨大な資料をもとに再現された
東條内閣の誕生から開戦に向かうまでの流れを追った場面が、
これまでテレビや本で見聞きしてきた話とは随分異なり、
知らない事ばかりでとても勉強になった一冊でした。
不毛地帯 DVD-BOX 1/唐沢寿明

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ところで、唐沢寿明さんが主演されたドラマ『不毛地帯』。
このドラマの中でイマイチ分からなかったのが、
ドラマの後半~終盤で主題となっていた
「石油採掘・油田開発」についてでした。
ドラマを見た当初は「石油の何がそんなに大事なんだろう?」
としか思っていなかったのですが、
今回この本を読んでよく分かりますた。
( ´艸`)
日本がアメリカと戦争を始めた理由って、
アメリカ(連合軍)の経済制裁により
石油が輸入出来なくなったからなのですね。
それで、連合軍が植民地にしていた東南アジアの油田を
強奪するために戦争を起こしたと・・・。

(´ω`。)
まぁ、70年経った昨今のアメリカが、中東の油田を強奪するために
イラクで戦争を起こしたのと同じことでしょうか…。

ドラマの中で、戦時中は陸軍幹部だった商社マン役の唐沢さんが
「かつて武力で手に入れようとした石油を、平和な形で手に入れるんだ」と
熱くなっていた理由が、この本を通してよく分かりますたし、
エネルギー資源のために戦争を始めたなんて、
時節がら身につまされる話です。
「歴史は繰り返す」と言いますが。
場当たり的な理念なき外交をはじめ、
諸問題に対して後手後手対応を繰り返す内政といい
戦前・戦中・戦後の時代を越えて、
同じ失敗を延々と繰り返し続けている
日本人の短所を改めて学んだ一冊でした。
