前泊した湯田温泉(山口市内)某ホテルより西へ…車で約1時間で下関市。スタート地点は維新の革命児・高杉晋作の霊位礼拝堂として創建された東行庵(とうぎょうあん)で124kmの部のフィニッシュでもある。


62kmの部はここを6:30スタートしたのであります。男女合わせて総勢45名が全国から集う。もちろん同じ顔ぶれではないし…若干のコース変更もあり、スタート時刻も昨年と違う。今回は日差しが強かった。







スタートしてすぐ緩やかな登りコースに突入…舗装されてる林道ではあるがアップダウンは徐々に傾斜を増してくるのでした。前方に見えるランナーの姿もだんだんと淋しくなる一方です。最初のエイドは4km地点。


対面ですれ違う124kmのランナーの姿が現れたのはスタートして1時間過ぎてから…これも昨年とは違う。比較しても詮無いのだが。前後にランナーの姿なし…やがて15km地点のエイドに到着し、うどんに舌つづみ。





完全に一人旅…でも確実に前後にランナーあり。トンネルの中を通過し、はたまた地下道を走り…前方からヨレヨレの124kmランナーに幾度とすれ違う…それも次の25kmエイド過ぎてからは無くなりました。


124kmランナーは総勢58名。数えては無いけど、すれ違っていない!やはりリタイアした人はいるようです。62kmランナーだって同じ事が言えるのかもしれない!このコースは歴史をたどる道であり険しい。







30kmエイドはチェックポイントでもある…でも到着時刻はスタッフの方がちゃんと記入してくれます。厳しいマラニックですがボランティアの方々との談笑は束の間ですが疲れた身体と心を充分に癒してくれる。


この先は昨年のコースとは変更されていて…少し戸惑うが緑色の誘導コーンと大会フラッグを前方に見つける度にホットするのでありました。秋芳洞入り口を過ぎた辺りはもう未舗装の山道で大きな石がゴロゴロ。







この山道というか林道を心細く走るワタシでした。何しろ完全に一人旅…進んでも進んでも前方が開けない同じような山道が続くのでありました。でもやがて雄大な秋吉台を観ることが出来て36kmエイド到着。


スタッフボランティアはちゃんと待っていてくれる…されど先行しているランナーの姿なし。後続ランナーも来ない!心細いがのんびりもしていられない。レース中盤ワタシの順位も真ん中辺りだろうか?


山道は続くが…これより先は下り坂だったのでどんどん進む。でも知ってるまだまだ難所がある事を…41kmエイドでは先行していたランナー達がいた。一人の女性ランナーがここでリタイアするという。無念だろう。


この先ひとりの男性ランナーと道連れに…ほんの数キロだったけどボソボソとお喋りしながらの歩きでした。やがてお先にどうぞ…と言われ先行したが完踏を誓い合ったのでした。こういうのも悪くはありません。


大きな石ゴロゴロの下り坂…足を引っ掛けて転倒しないように細心の注意を払いながらの速歩でした。倒れた木を乗り越えたり…藪の中を半信半疑で進んだりしてひとり47kmエイドに到着。先行ランナーは居ません。


スタッフボランティアの男性に強く勧められて…草餅一つバックバックに入れる。携帯しているのがあるから要らない!…強く断れないワタシでした。もちろん荷物になるから要らないとは言えませんでした。



52km地点が最後のエイド…暑さの為、携帯ボトルの中身はカラカラ。水を所望してゴクゴク飲んでいたら空っぽのペットボトルにコーラを8分目まで補給してくれる心優しいスタッフボランティアの方でした。


時刻は午後2時過ぎ…まあ目算通りに明木宿の通りを行く『萩往還まつり』で賑わってるハズなんだけど何か活気が無いような?昨年と同じような訳には行かないのかここにも発生?でも声援をくれる人は多々あり。


ゴールまで残り約10km…難所の萩往還の山越えが待っていた。背負ってたストックを使い二の腕を駆使し石畳や悪路のアップダウンを乗り越える…ストックは力強く答えてくれたが、どうやらこれで力つきました。


最後のエイドで服用するつもりだったサプリがバックパックの底辺に沈んだのか…服用出来なかった影響で、どうにも身体に倦怠感が生じ『涙松跡』からは殆ど走れず歩くしかない状態に。これは自己責任です。


一人の後続ランナーに追いつかれ…とり残されてゆく。彼の後ろ姿がだんだんと小さくなり、やがて見えなくなりました。仕方ありません。ジョギング程度の走りさえ出来ません!萩の街中もっぱら力なく歩く。


やがて最大の失敗を犯してしまう。地下道の出口を間違えたのか?コースアウトしてしまう。ゴールの椿東(ちんとう)小学校まであと1kmも無いはずなのに…幸いなことに誘導してくれるスタッフに助けてもらいました。


マラニック中盤辺りでは…この調子なら午後4時までにフィニッシュ出来ると目論んでいたけれど、終わってみれば4時24分でした。なんとか9時間台だった。こういう未練たらしいのは、まだやれる証左かも。