いまさらながら、絢香の1stアルバムをピックアップ。

最近ではコブクロとのコラボレートシングル「WINDING ROAD」も大ヒットを収め、

まさに順風満帆ってとこかな。旬のアーティストさんです。


僕は、この人のデビュー曲「I believe」を聴いたときに歌がうまいなぁ、とは思ったものの、

上手すぎて、新人らしさを感じなかったんです。で、そのときは特に心に残ることもなかったんだけど、

昨年の秋のヒット「三日月」でその情感あふれるボーカルのとりこになりました。

このアルバムも、そのヒットの勢いを引っ張った形のみずみずしい勢いにあふれたメッセージ集となっています。


アルバムは17歳の頃の気持ちを描いた「Start to 0」でスタート。

いろんなものに憧れ、けれども厳しい現実に巻き込まれ、戸惑いながらも

ゆっくりと歩いていこうよ、という力強いメッセージがこめられたロックナンバーでスタート。


続く「Real Voice」もロックチューン。1stシングル「I believe」でついた「バラードうたい」のイメージを

払拭する、力強くさばさばとした歌いっぷりが気持ちいい。


ミステリアスな雰囲気のただようイントロで始まるソウルナンバー「Sha la la」もいい。これは、他の曲と比べて

低いキーで歌ってますね。一部の部分がちょっとUAっぽい。後半の転調以降の展開が好き。


「ブルーデイズ」はアコースティックギターをメインに据えたバラード。抑えたボーカルが○。


そして「I believe」。デビュー曲なのにすでに完成された雰囲気が漂う楽曲ですね。

ただ、詞は10代らしいです。新しい世界に飛び込もうとする不安と、それでも自分を信じるということの決意が

入り混じった内容。


「melody」は彼女の音楽に対する思いが詰め込まれた曲ですね。

これも、詞の背景には若さならではの「迷い」「不安」が渦巻いているのですが、それを解き放す存在が

音楽であり、ピアノであるということを歌ってます。僕も、つらいときや苦しいときに心を解き放せる

趣味や友達をたくさんもちたいものです。


「君のパワーと大人のフリ」は夢に向かって努力する恋人を陰ながら応援する

けなげな女の子の気持ちを描いたアメリカン・ロック。


「永遠の物語」は白昼夢の中にいるようなきらきらした世界を描いた不思議なナンバー。

彼女のボーカルは吉田美和っぽくもあると思うのですが、この曲ではその「美和ちゃんっぽさ」を

特に感じさせるボーカル。


「時を戻して」はホーンセクションも交えたファンキーなナンバー。


「ライラライ」は詞が、非常に初々しい感じ(笑)。高校時代の自転車通学をテーマに

そこで生まれた淡い恋物語を描いてるのだけど、「青春」って感じで、

明るく爽やかなメロディーとあいまって、楽しい気分になれます。


そして「三日月」。遠距離恋愛の寂しさと、けれども次に会うことを糧に頑張るという、詞の世界は

以前からあるもので、目新しくはないけれども、二人をつなぐ「携帯電話」と、きっと二人とも

見てるであろう夜空に浮かび、「三日月」という、ふたつの「つながり」をベースに書いた世界が

秀逸で、今の人たちの気持ちにも合ったんでしょうね。


ラストの「message」もいい。都会の雑踏で歌っている雰囲気の中、歌うことの喜びを高らかに

歌い上げる短いメッセージソング。


全編通して聴くと、随所で歌のうまさが光ります。パワフルなんだけど、圧倒的におしまくる歌唱というよりは

ふと、ひいてささやくようになる部分もあったりして技巧派。あとは歳相応のかわいらしさとかも

もう少し出せたら、もっと伸びる歌い手さんなんじゃないかなぁ。 

絢香, L.O.E
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