今日はJesse McCartney(ジェシー・マッカートニー)の2ndアルバム「RIGHT WHERE YOU WANT ME」を紹介します。
彼は2年前に「Beautiful Soul」でデビューした19歳のアメリカ出身のポップ・シンガー。
どちらかといえばアイドル的な人気のある歌手です。
だだ、アイドルといっても歌はうまいし、センスもいいしで、僕は彼の1stアルバム「Beautiful Soul」はすごく好きでした。
だいたいアイドルとかアーティストとか、聴く側にとっては、はっきり言ってどうでもいいことで、
それよりもいい歌か、あるいはいいシンガーということが大事だと思うんですけどね。
そんな彼ですが、1stアルバムではポップス寄りのR&B路線で攻めてきていたのですが、その路線は後退して、
今作では若さあふれるロック路線を中心としたサウンドにシフトしてきてます。
アルバムは、ちょっぴりエリック・クラプトンあたりを彷彿とさせるサウンドの「Right Where You Want Me」から
スタート。落ち着いた雰囲気のロック・ソウル風のサウンドになってます。コーラスワークも非常にしっかりしてるし、
またフェイクやファルセットも自在に使い、だいぶボーカルのスキルが上がった印象です。
「Just So You Know」もミディアムテンポの切ないバラード。友達の彼女を好きになってしまった男の気持ちを
歌ってます。ギターの音色が好きです。
「Blow Your Mind」はどっしりとした低音を基調としたバンドサウンドと、彼のハイトーンボーカルの対比が
おもしろい曲。好きな女の子にどんどん惹かれていく様子を歌ってます。途中のゴスペル風コーラスもいい感じです。
「Right Back In The Water」は美しいアコースティック・ギターとピアノの音色が印象的な曲。
先の見えない不安な恋模様を歌ってます。
「Anybody」は彼女にとても尽くしているのに、彼女にはいいようにあしらわれて、それを自分でも感じ取っているという
男の心情を歌ったロック・チューン。「誰か僕と同じような空回りの思いをしてる人はいるのかなぁ?」という
問いかけを誰にともなくしているという、詞の視点が結構好きですね。
「Tell Her」は静かで美しいピアノの独奏から始まるものの中盤から、だんだんと楽器が増えて盛り上がっていく
展開がドラマチックなナンバー。この曲でもどちらかといえば、男の思い>女の気持ち的な設定で詞が書かれてますね。
片思いではないんだけど、男の熱い気持ちに対して、彼女のほうはそれほど、彼のことを思っているわけではなさそうな、
そんなシチュエーションです。
「Just Go」はサウンドもボーカルもかっこいいですね。
これは、前の曲の詞とは逆で、過去の恋に見切りをつけて、新しい恋を見つけた男のなんとなくさばさばした気持ちを
歌ったブルースナンバー。
「Can't Let You Go」はハードな印象のロックナンバー。歌い方も若干ワイルドな感じで攻めてきてます。
これは彼女のとりこになってしまっている男の気持ちを歌ってますね。
「Feelin' You」は好きな一曲。これはファルセットとウィスパーボーカルを駆使した歌唱技法がいい味出してますね。
ほかの曲はロックサウンドで勢いに乗って歌う部分もあるのですが、この曲に関しては感情を最低限に抑えたような
歌い方をしていて、逆にシンプルに伝わってくる感じがします。曲調はフォークとR&Bが混ざったような感じ。
「Invincible」はストリングスの音色が綺麗な落ち着いたバラード。
何の歌なんだろう?と思って詞を読むと飲酒運転によって亡くなってしまった恋人に向けて歌った内容
。
「4杯か5杯でいってしまった」とか「35マイルのところを85で走って」とか「2003年9月1日」とかリアルな表現が
出てくるところを見ると、実話なんでしょうかね。
「Daddy's Little Girl」は一番好きなナンバー。サウンドとボーカルがむっちゃかっこいいんですよ。
ちょっとサイケデリックな雰囲気のする古い感じのロックサウンドなんですが、これが彼に合ってる。
また曲中に挿入されてる「Hey!」とか「Come On!」とかいうシャウトもいいし、途中の変な音(ピョーンってなる)の
効果音
も面白いし、後半のテケテケテケテケテケテケ~♪となるギターとか、音楽の楽しさが倍増。
この曲を聴くだけでもアルバムを買う価値アリです。
日本盤ボートラ「Running Away」はイントロだけ聴くと、初期~中期のミスチルみたいな爽やかなポップロックのナンバー。
詞は「ある場所でうまくいかなかった者が、次に自分が輝ける場所を探していく」という内容ながら、前向きさよりも
どちらかというとタイトルどおり「苦しいことから逃げていく主人公」雰囲気も感じさせてしまうリリック
。
リアルっちゃリアルですが、そんなにいい詞ではない気も(笑)。
もう1曲のボートラは「Feels Like Sunday」はちょっとカントリー・ロックっぽい感じで、こちらも雰囲気は爽やか。
詞も純粋な恋愛模様を歌ったほほえましい内容になってます。
全部で14曲あって、シンプルで非常に聴きやすいアルバムです。
若干優等生過ぎるきらいもありますが、それでも「Just Go」、「Daddy's Little Girl」あたりは
サウンド的にも凝ってて聴き応えありました。
歌も進歩してると思うので、次のアルバムではヴァリエーション豊かなサウンドにチャレンジすると
さらに化けるかもしれません。
また、日本では国内盤には3種の顔写真ステッカーが封入されるなど、完全なアイドル扱いですけど
アイドルだと思って手を出さない、というのはちょっともったいない存在のアーティストです。
- ジェシー・マッカートニー
- ライト・ホウェア・ユー・ウォント・ミー(初回生産限定盤)