今回はBlack Eyed Peasの紅一点、Fergie(ファーギー)の1stソロアルバム「The Dutchess」を紹介します。
僕は、Black Eyed Peas自体は03年の3rdアルバム「Elephunk」から好きになったんですが、その「Elephunk」から
グループに加入し、グループの爆発的人気の原動力にもなったと言われるFergieのこのソロアルバムは、
グループの要のwill.i.amをプロデューサーに据えながらも、グループ時よりも音楽性的に幅広い
ポップなアルバムに仕上がってました。
アルバムはそんなwill.i.amをフィーチャリングした「Fergalicious」からスタート。AFRO RICANの「GIVE IT ALL YOU
GOT」とJJ・ファッドの「Supersonic」をサンプリングしたエレクトロ・ナンバー。男を惑わすほどの自分の魅力を
''Fergalicious''と定義した小悪魔的なリリックが印象的な内容になってます。
「Clumsy」はオールディーズ風のバンドサウンドとピコピコしたデジタルサウンドが融合したナンバー。
途中コーラス隊風のアレンジになるところや、彼女自身のせりふが入る構成もいいアクセント。
「All That I got(The Make Up Song)」もwill.i.amをフィーチャー。しかし、こちらはとても
美しいメロディーに彼女のメリハリのあるボーカルが冴える、純粋なラブソングになってます。
そして見事ビルボードで№1を獲得した「London Bridge」。Polow Da Donプロデュースによるクラブチューンですが、冒頭のPolowの「Oh Shit!」のMCやサイレン音から、聴く者の耳をグイッと引っ張るパワーのある曲ですね。
どうでもいいポイントなんですが、途中のグラスにドリンクを注ぐ音のSEとか好きです
。
次の「Pedestal」は前曲の「London Bridge」のラストから展開を引き継ぐ形でスタート。
冒頭の詞も俗謡「ロンドン橋落ちた」(London Bridge is Falling Down)の詞の影響を受けたものになってます。
曲調は不穏な感じで、詞も匿名性の高いネットの世界への非難も含まれた、有名人ならではの
辛さも感じさせる内容になってて、割と好きです。
「Glamarous」はLudacrisをフィーチャーした、夢の中にいるようなトラックが印象的な
ナンバー。ここでの彼女のボーカルはウィスパー気味で、全般的にゆるーい雰囲気に包まれてます。
詞はとてつもなく大きな成功を手に入れた今の自分の姿と、それでも、素に戻ったら一人の
普通の女の子なんだということを歌った内容になってます。
「Here I Come」はTEMPTATIONSの「Get Ready」のサンプリングを含み、かつ同曲のリメイク的な
内容になってます。
「Velvet」はセクシーな雰囲気の漂うボッサ・ナンバー。レコードを思わせるアナログな音処理もGood!。
「Big Girls Don't Cry」はそれまでの展開から、がらっと変わってオーソドックスな女性フォーク・ロック
ボーカルのナンバーをなぞらえたような仕上がりに。失恋から立ち直って一人で生きていこうとする前向きな詞も
含めてわりとありきたりな内容の歌ではあるんですが、彼女のボーカルがせつなさと、決意という、詞の内容を
うまく表現できてることもあって味わい深いです。
「Mary Jane Shoes」は結構好きですね。Rita Marley とThe I-Threesをフィーチャーしてます。
前半はゆるやかなレゲエ調でピースフルに展開して、
このまま終わるのかと思いきや、途中からいきなり急速にテンポアップしてパンクナンバーに発展!
さらに曲終わり直前には軽くジャズ風になって終了と、ジェットコースターみたいな展開がスリリングです。
「Losing My Ground」は切なげなギターサウンドとストリングス、そしてコーラス、内省的な詞が印象的。
結構攻撃的な内容のアルバムになっているのかと思いきや、こういう「自分はいったい何者なの?
どこへ向かえばいい?」という自分探し的な内容を歌っているのは意外でした。
「Finally」も好きですね。John Legendが制作に関与してます。キラキラしたシンプルなピアノメロディーが
聴く者を優しい気持ちにさせます。好きな人との出会いによって自分の人生がドラマチックに変わっていく様子を
かみ締めるように歌うボーカルが秀逸ですね。セリーヌとかマライアの歌い上げバラード系に近い雰囲気です。
他にもスカポップ風のナンバー「Voodoo Doll」、
本体、Black Eyed Peasをフィーチャリングしたファンクチューン「Get Your Hands Up」
ハードロック+ヒップホップという趣で、Fergieのボーカルも一番ハードでちょっとエヴァネッセンスみたいな「Wake Up」、スティールドラムやピアノ、サックスを使った涼しげなサウンドがリゾート感感じさせるポップス「Paradise」(けれども爽やかに終わると
思いきや段々と暗くブルージーになり、尻切れにぷつっと終わる展開もなかなか◎)と、サウンドの幅が広く楽しめるアルバムとなってます。
本体Black Eyed Peasはヒップホップをベースに、音楽性を広げていってる感じですが、逆にFergieのこのアルバムは
ポップスというフィールドから、Hip-Hopやブラックミュージックに足を伸ばしているという雰囲気になってるので、
ブラックミュージックは苦手という人でも、気軽に楽しめるのではないかと思いますよ!
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