お久しぶりのレビュー。
今回はなんとELTです。僕のブログで彼らの音楽取り上げるのは初めてかもしれない。
実際、ELTのアルバムを買ったのはこれが初めてです。買ったきっかけは現在
ドラマ「結婚できない男」の主題歌「スイミー」を聴いて、「意外にいいかも!」と思ったことです。
ELTといえばデビュー10周年、このアルバムも7枚目、と気づけば中堅~ベテランポジションのアーティストに
近づいてきています。デビューしたてのころは小室サウンドに毛の生えたような当たり障りのないポップスを
歌っていて、「そんなに長続きしないだろうな」と思っていただけに、ここまで活動してきたこと自体に
驚きを覚えます。まぁこの10年の間で、ボーカル持田香織の歌い方が大きく変わったことにより、
デビュー当初の機械的なイメージから、ほんわかした人間味溢れるイメージになって、
それによって独自のカラーが出来、ここまでこれたのだと思います。
ただ、その歌い方の変化も、初期からのファンには受け入れられない部分もあったようだし、
セールス的にもここ最近は下降気味なので、大成功とはいえないかもしれないけれども、
このアルバムを聴く限り、持田さんのこの「ぼやーん」とした今の歌い方もだいぶ味が出てきて、
この歌い方だからこそでる、「良さ」も感じるように思えてきました。
アルバムはシェリル・クロウ風の乾いたアメリカンロック風のバンドサウンド「ハイファイ メッセージ」からスタート。
自分の幸せも大切だけれど、まず人の幸せを願いたいという気持ちや、頑張って、うまくいって
いる人に対して「羨む」のではなく、「敬いたい」と思う気持ちを表現した詞。いいです。
続いて「スイミー」。かわいらしいハイトーンのコーラスからスタートする夏らしいサウンドです。
うまくいかないことがたくさんある現代の社会に戸惑いながらも、泳ぐようにスイスイ前に進んでいく
ような詞の世界にパワーをもらえます。
他にも失恋を乗り越えようとする女の子の気持ちを歌った「風待ち心もよう」(途中のジャズ風のアレンジが
とってもかっこいい!!)、美しいピアノのイントロからはじまり、加速度的にテンポが上がる力強いロックナンバー
「スカーレット」、キラキラしたデジタルなサウンドとバンドサウンドの融合が楽しい「あすの心」、
なんだか80年代風のチープなシンセサウンドが面白いなと思った「いずれもROMANTIC」(曲も3分16秒と
非常にコンパクトで、その点でも昔っぽい)など個性溢れる楽曲が揃ってます。
特にすきなのは「恋文」、「きみの て」。「恋文」については、「愛」という、目には見えないけれども、
大切なものについて歌ったシンプルなラブソング。これを聴くと好きな人を純粋に思う気持ちが
すごく伝わってきて心が温かくなります。
「きみの て」はエモーショナルなピアノのイントロが印象的。男の視点から見た別れを
歌ったナンバー。別れた彼女の優しさを思い出しながらも、
その思いを振り切るように、力強く歩いていこうとする新しい気持ちに溢れた
ナンバー。
アルバムを通して聴くと、失恋の曲を含めて、前向きなパワーを感じさせる曲が多く、
聴き終わったあと元気になれました。一時は気になった持田さんの歌い方もこのアルバムくらいなら
許容範囲かな。
ただ、収録曲に既発曲やインストが多かったことが残念。もっと新曲をたくさん聴きたかった気がします。
- Every Little Thing
- Crispy Park