今日は島谷ひとみが3年前にリリースしたベスト盤をピックアップ。

たまにはこういうアーティストもいいかな、と思って。このベストは結構好きなんですよね~。

いろんな曲調あるし、そもそも彼女、歌はすごくうまい人だし。


アルバムは2ndシングルの「解放区」からスタート。織田哲郎作曲のビーイングっぽい

ギターサウンドが印象的なサウンドです。それにしても悪い曲ではないし、CMソングとして

少しは話題になりましたが、あんまり個性がなくてスーッと通り過ぎていってしまうような曲。デビューが演歌で、ポップス転向第一弾が、これですから…。彼女およびスタッフは当初から危ない

橋を渡っていたんですね。


そして「パピヨン~papillon~」。ここから彼女のオリエンタル路線?が発動するわけですが、

初めて聴いたときは結構びっくりしました。ジャネットのDoesn't Really Matter」をカヴァーした曲ですが、

カヴァーしているのはサウンドだけで、詞などは独自の解釈。発売直後にジャネット側からクレームが

来たらしいですが、後にジャネット本人がこの曲を聴き、「別の解釈で素晴らしい曲に仕上げてくれた」と感謝の言葉をもらえたというエピソードもある曲。


他にもスパニッシュなギターサウンドの「市場に行こう」、情熱的なラテンサウンドでフラメンコでも踊りだしそうな「Fantasista」、落ち着いた雰囲気のミッドテンポの「いつの日にか…」、

力強い詞が印象的なダンスサウンド「Perseus~ペルセウス~」など一曲ごとに全然違う雰囲気の

曲を歌い、けれどもどの曲にもどこか東洋的、アジア的なニュアンスを漂わせてるのがポイント。

この頃の曲は、方向性が定まっていないっていっちゃ、その通りなんだけど、それよりも

なんだか、ひとりのアーティストでこんだけいろいろと歌ってくれる器用さのほうに感心しました。


好きなのは彼女がシングルで初めて詞をつけた曲で、やさしくかわいらしい女の子の姿を

描いた「やさしいキスの見つけ方」、サビの早口の歌い回しが可愛い「シャンティ」、

竹内まりやの名曲をよりポップで軽い感じに仕上げた「元気を出して」、

情熱的なメロディーに乗せて失恋を歌う「La Fiesta」、そしてドラえもんのテーマソングにも

使われてたほんわかした雰囲気のポップス「YUME日和」あたりですね。


ちなみに大ブレイク作といわれる「亜麻色の髪の乙女」はあんまり好きじゃないです。

CMで使われ、後に「亜麻色マキシ」に入ったらしいフルウクレレヴァージョンは

わりと好きでしたが…。


あと、他の収録曲の中で唯一苦手なのが「赤い砂漠の伝説」。タイトルからしてフィクション感

満点ですが、あまりにも現実感のない歌なので、島谷さんは一体どんな気持ちで

これを歌ってたのかなぁなんて思ったりあせる。ただ、歌はうまいなぁというのがよくわかる

曲ではあります。ボーカルも伸びる伸びる。広瀬香美作曲です。


このベストが出た頃が、エイベックスが彼女を積極的に売り出そうとした

ピークだったと思いますが、ルックスは抜群にいいんだし、もうちょっといい歌をたくさん与えて、

丁寧にプロモーションすれば、もっと違う輝き方をしたんじゃないかなぁなんて思ったりして。

なんだか他のエイベ勢と比べると「安い」感じがしちゃうのが非常に残念。

まぁこの頃は、このB級感漂う安っぽさが魅力だったのかも知れないけど。

また、アイドルではないけど、決してアーティストではないという不思議な立ち位置にいる

のもこの人の特徴かな。そこらへんは「危うさ」の要因だったりして。


それでも最近はクラシックとのクロスオーヴァー路線も開拓してるみたいで、自分の

やりたい音楽を模索してる姿をみると、頑張れ~!と思っております。

そうは言っても彼女のアルバムはこのベストしか持ってないので、

売り上げには全然貢献してないんですけどね…。

島谷ひとみ
Delicious! ~The Best of Hitomi Shimatani~ (CCCD)