今回は一青窈の2枚目のアルバム「一青想」の紹介です。
僕は、彼女の大ファン!ってわけでもないんですが、今までに出たアルバムは
3枚とも持ってます。なんかあの変でわかりづらい詞の世界が気になって、
どういう意味なんだろう…とついつい知りたくなってしまうんです。
さて、この2ndアルバムですが、まずタイトルがいいですね。「一青想」(ひとおもい)。
独特で変わった世界観を持つ彼女をうまく表した個性的なタイトルで、
発想も面白いなと思いますね。
アルバムはまず「今日わずらい」からスタート。好きな人とずっと一緒にいたいと思う
気持ちを歌ったと思われる詞のピアノバラードなんだけど、なにせ詞が難解で
いいたいことを100%は測りかねる…というそんな作品です。まぁどの曲もそうなんですけどね。
…で、彼女が初主演した映画「珈琲時光」の一場面を挿入した「INTERLUDE」をはさんで、
続くは「一思案(ひとしあん)」。これは井上陽水作曲のほんわかしたポップスに、
一青さんのこれまた、ほのぼのした詞がのった幻想的な1曲になってます。ラストの詞は
中国語?も入ってます。
アルバム全体を通してみれば「アジア」を感じさせる曲が多く、アメリカやUKの影響を
受けたJ-popとはまったく違う趣があって、また、そういう音楽をやる人って最近のシーンでは
まだ少ないので強烈な個性になってます。
好きな曲をいくつか挙げていくとまず、チェン・ミンが二胡で参加している「いろはもみじ」。
二胡の優しい音色って癒されるから大好きです。
それから井上陽水が再び作曲で登場の「面影モダン」。こちらは「一思案」と違って
ミステリアスなポップスになってます。こちらは「別れ」をドラマティックに描いた作品。
「うやむや」は、その名の通り「好きか、嫌いかについては「うやむや」にしておきたいけど
しばらくは離れたくない」という結構好き勝手な女の子の気持ちを描いた、うやむやでかつ、
もやもやとしたサウンドのけだるい作品。
それから「金魚すくい」。これはサウンドが好きですね。デジタルロックに
乗せて好きな人を思う気持ちを歌った不思議なナンバー。「さらさらいや~」という
意味のない詞が印象的。
そして「江戸ポルカ」は一番好きな1曲です。これはポップス演歌調の、ノリのいい
ナンバーで、なんとなく坂本冬美さんの「夜桜お七」を彷彿とさせます。
恋愛の男と女の駆け引きを上手く描いてます。
他にも、アコーディオンの音色が明るい、アップテンポのナンバー「夢なかば」、
そしてラストに収められた超名曲「ハナミズキ」もいいですね。
ただ、「ハナミズキ」にしても、はっきりいってよくわからない詞ではあるんですよね。
文学的、というよりもわざとわかりづらい言葉を使ったり、言葉のつながりを持たせてなかったり。。。
最後まで聴いてもすべては理解しづらい
。なんとなくわかる、みたいな世界の詞です。
まぁ僕の読解力が足りないってのもありますけど。ただ、わかりにくい言葉が並ぶからこそ、逆に、
この詞の中で一番わかりやすく、かつ本人も伝えたいんであろう、
「好きな人と100年続くように…」という部分が、
ぱっと目立って耳にも残るんじゃないかなぁ…と思ったりして。
この曲はピアノのメロディーも綺麗だし、ずっと歌い継がれるんじゃないかな。
…ってなわけで、一青さんの世界って一聴しただけではわかりづらい部分も多いんだけど、
だからこそ歌詞カードを見返したり、細部まで耳をこらしてしまったりと、
気づくとのめりこんでしまってる自分がいます。あと、案外スルーされがちですけど
彼女、とても歌が上手い人だと思います。歌によっていろんなボーカルの表情があるし。
そこらへんも楽しめました。ちなみに、昨年出た3rdアルバム「&」も前にレビュって
るのでよければみてくださいね(記事はこちら )。
余談ですが、この2ndの初回盤はシングル5曲のPVの入ったDVDつきで3150円という
お手ごろ価格でした。DVDつきがむちゃ高い某社とはエライ違いです。
彼女のPVはコンセプトがしっかりしてるので見てて楽しいし、映像作品として楽しめました。
- 一青窈, 富田素弘, 星勝, 武部聡志
- 一青想 (初回限定盤)