今回は昨年リリースされたRAUL MIDON の1stアルバムを紹介。
彼については、全然知らなかったんですけれども、先日たまたまCD屋で見つけて
そのソウルフルな歌声とアコースティックサウンドに惹かれて買いました。
彼はニューメキシコ出身のシンガー・ソングライター。
生まれつき盲目で誕生した彼は、小さい頃から音楽が大好きで「車に乗っていても、ウィンカーのリズムに聴き入ったり、クラクションからコオロギの鳴き声にいたるまで、どんなものでも音楽に聞こえた」
というほど。父親はプロのダンサーだそうです。
そんな彼の音楽の魅力は、卓越したギターテクニックにあると思います。
目が見えないというハンディをかんじさせないのは当然のことなんだけど、
フラメンコのように情熱的に叩きつけるようなギタープレイがあるかと思えば
ジャズギターの流れるようなサウンドがあったり、引っかいて音を出した感じの
サウンドがあったりとホントに表情豊か。ギタープレイに関しての彼のコメントは結構面白くて、
「ギターとドラムを同時に弾けたらいいと思うけど、それはできないから、ギターを
パーカッションを叩くような感じで弾くようになった」らしい
です。
また、自分の声でトランペットの音色を奏でる「ヒューマン・ホーン」もお上手。
いろんな曲できれいなハーモニーを披露しています。
アルバムは心を奮い立たせるような前向きなナンバー、「State Of Mind」からスタート。
小気味いいギターのカッティングが印象的です。
続く、「If You're Gonna Leave」はマイナーテンポの典型的なR&Bナンバーで、悲しい別れを歌ったものなんだけど、ギターサウンドがメインになっているので、どこかスパニッシュな雰囲気も漂うナンバー。
「Keep on Hoping」ではジェイソン・ムラーズをゲストに迎えて、レゲエ調のポップな楽曲を
デュエットしてます。これは口笛も入って軽やかなサウンドになってます。
一番すきなのは「Mystery Girl」。過ぎた恋を懐かしむちょっぴり甘酸っぱい詞になってる
んですが、ロマンティックなサウンドと音程の高低を自由に行き来する変幻自在なボーカルが魅力。
また、彼が妻のために書いたという一途な思いを書いたラブソング「Waited All My Life」、
彼と同じく盲目のスティーヴィー・ワンダーがハーモニカで参加した心にしみるメロディーの「Expressions of Love」、ラウルのヒューマン・ホーンが全編にわたって聴ける明るいナンバー「Sittin' in the Middle」もいい。この曲はダニー・ハザウェイに敬意を表した詞の内容になってます。
他にすきなのは落ち着いた優しい雰囲気のラブバラード「Suddenly」、フラメンコ調の情熱的な
サウンドの「Never Get Enough」、フルートやパーカッションの音色が飛び交って、民俗音楽的な
雰囲気をかもし出す不思議な曲「I Would Do Anything」、9.11の同時多発テロに触発されて
書いたという「Everybody」(これもハイトーンボーカルが印象的)など。
ニューヨーク・タイムズは彼のことを「巨匠」と呼び、他メディアからも高い評価を得ているようです。
日本でも他アーティストのライブにゲストで出たりと存在感を示してるみたいなんで
これからもっと人気出るアーティストだと思います。
- ラウル・ミドン, ジェイソン・ムラーズ
- ステイト・オブ・マインド(期間限定)