今回はMISIAの感動のライブアルバムの紹介です。
MISIAに関しては初期、特にデビューした98年から00年に発売された2ndアルバム「LOVE IS THE MASSAGE」あたりまでは、他者を寄せ付けないボーカルのスキルと、パフォーマンスで、それまでのJ-POPの歴史を塗り替えるような活躍をしたのに、その後は「歌のうまいR&Bシンガー」に落ち着いてしまった
感があるのですが、このアルバムは近作の中では一番オススメできるアルバムです。
…とは言ってもこのアルバムはオリジナルアルバムではなく、タイトルからもわかる通り、ライブアルバム
です。
この「星空のライブ」は2003年の夏に各所で行われたアコースティックライブを収録しています。
それまでのMISIAは急拡大した人気を背景に大きな会場で最新テクノロジーを駆使したゴージャスなステージや、ダンサーを従えたエンターテイメント性の高いステージをしてたのですが、このアルバムは
極力そうした飾りを排して、シンプルでアコースティックなステージを展開したのだそうです。
このアルバムを聴いて思うのは、無駄なサウンドが減ったことにより、彼女の素の歌が聞こやすく、
その分彼女の歌のうまさが際立っています。歌の繊細な輪郭が伝わるようなボーカルで
聴いていてすごく感動します。また、オーディエンスもそんな彼女に圧倒されて、心からの
拍手を送っている感じ。拍手までがひとつの歌のような…そんな気がします。CD聴いてるほうも、思わず一緒に拍手してしまいそうな歌の世界です。以前も書いたのですが、僕はライブ盤ってそんなに好きでは
ないのですが、これはいいですね。
アルバムは鳥のさえずりのSEから、1曲目「眠れぬ夜は君のせい」へ流れるんですが、MISIAが
「静かに~夜の帳が
」と歌いだす瞬間の観客の歓声がほんとにライブの感動、歌声の素晴らしさを
端的にあらわしてて、最高のスタートです。以降、シングルやアルバムの代表曲が全13曲収録されています。アレンジに関しては原曲に近いものもあれば「Escape」「つつみ込むように…」などは、面白いライブアレンジになっていて、原曲とは違った魅力です。
オススメは「眠れぬ夜は君のせい」、観客とのコール&レスポンスがいい感じの「めくばせのブルース」、歌い終わりの歓声が温かい「Everything」、名曲「飛び方を忘れた小さな鳥」です。
このアルバムには「the Best of Acoustic Ballade」というサブタイトルもついているのですが、
まさしくベスト盤として聴くのにも最適。彼女の場合、代表曲を集めたベストアルバムが3枚くらい
出てるんですが、そっちを聴くよりも、これを聴いたほうが彼女の魅力は伝わると思います。
なにしろ、彼女、歌はうまいので、スタジオ収録の普通のシングルコレクションと同じくらいの
ボーカルレベルをライブでも聴かせてくれます。「ライブ盤で生歌だから歌がヘタ」ってことは
絶対無いのでその点は安心。というよりも、もしかしたらいつものCDよりもライブのほうがうまい感じさえするかも。MISIA未体験で、最近の作品を聴きたい人は、コレ、オススメです。