私は警察官に憧れていたという過去があり、交通指導隊に入隊して月4回程交差点に立って街頭指導をしているのです。
指導と言っても、警察官に似た制服を着て、警棒を振りながら小中学生を渡らせたりするだけなのです。
時々通る救急車のために交差点へ進入する車を止めることはありますが、それ以上の事はできないのです。
それでも抑止力という意味での効果はあるようで、流れ行く車を眺めていると、慌ててシートベルトを締めたり、携帯での通話を止めたり、普段は守らない一時停止を律儀に守ったりと、色々と微笑ましい光景が見れるわけです。
で、今朝。
明らかに赤なのに、交差点に進入した車があったのです。
赤に変わるタイミングではなく、赤になってから進入だったのです。
相当急いでいたんでしょうね。
停める訳には行きませんが、せめてナンバーだけでも覚えておこうと何げに眺めていたら、なんと私が立哨している交差点にほど近い事業所に曲がって行きました。
見過ごす訳にはまいりませんから、その事業所まで歩いて行き、降りてきたドライバーさんに
「ちょっと今のは危なかったですね~」
と注意した訳です。
私の記憶が確かならば、この人は2回目の信号無視。
とはいえ取り締まる権限はありませんから、威圧感を与えぬよう気を使いながらの注意(どちらかというと注意喚起)だったのですが、そのドライバーさん、
「おまわりさんじゃないんでしょ?」
と言い放ってそのまま事業所の中に入っていったのです。
ええ、確かにおまわりさんではありません。
でも、仙台市の市長から任命されて、東警察署の指導を受けながら街頭指導に当たっているんです。
当然私はこの一件を分隊長に報告するわけです。
そうした所、分隊長が大層怒る訳です。
「なに?あそこの事業所だな!
よし、オレが言ってくるから!」
逆にこっちが驚く程の怒り方で、私は「どうか穏便に」というのが精一杯でした。
後で聞いたところ、例の事業所は分隊長の会社の取引先で、管理職の人が知り合いなのだとか。
朝礼が終わり、さあ仕事に行こうという矢先に、制服を着た人に怒鳴り込まれる。
返答次第によっては取引が停止されるかもしれない。
問題のドライバーさん、最後は反省して謝ったそうですが、相当肝を冷やしたと思います。
この話を聞いて、どういう感想を抱きましたか?
自業自得?
ざまあみろ?
溜飲が下がる?
私は逆に、地元の人を怒らせる事の恐ろしさを改めて感じたのです。
交通指導隊だけではなく、消防団もそうなのですが、隊員は地元で商売をやっている人が多いのです。
だから商店会や、町内会との結びつきも強いのです。
寄り合いがあれば、当然「あそこはこういう会社だぞ」という話が出てきます。
そうなると地元で商売がしにくくなるのではないでしょうか。
地元の人を怒らせると怖い。
そう感じた一件でした。
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