『モチモチの木』から

 

 

青虫の「プー助」の続報です。彼の今日の位置は昨日よりも少し移動して、見つけにくい位置にいました。

ほら!今後どうなるか、ここでも定期的にお知らせしますね!!

 

 

ところでみなさん、『モチモチの木』って知ってますか?滝平二郎さんの絵が特徴的です。

 

子供の頃に読んですごく怖かったのを覚えています。滝平さんは木版画で絵を再現しているそうで、怖さを引き立たせます。今日、改めてお話を読んでみたら「なるほど」と納得。じいさんのために坊やは医者のもとに走ったのです。

 

ただ、一つ考えたのが、政治的思想が多分に含まれた絵本というのは子供たちにとってはどうかというものです。私は本作がそういう作品であるといっているわけではなく、絵本にはそういったものが結構ある。

 

言ってみれば、子供というのは乾いたスポンジ。どんな思想であろうと、見境なく吸収する。だから、子供を軍国少年にも共産主義少年にも容易にできてしまう。

 

ロシアのプーティンが、ウクライナ侵攻を始めたと同時に愛国教育に力を入れ始めたのもうなづける。要は、ウクライナ侵攻を正当化し、それを子供たちに教え込もうと。

 

ま、おめでた瑞穂の国も、他人ごとではないですが。今話題の安倍晋三元首相が、2006年に総理に就任し、まず初めに着手したのが教育基本法の全部改定だったのです。そして何を追加したのか。義務教育の目標を示した教育基本法第21条の三項に「我が国と郷土の現状と歴史について、正しい理解に導き、伝統と文化を尊重し、それをはぐくんできた我が国と郷土を愛する態度を養うとともに・・・」という文言を追加したのです。悪名高い、愛国心条項です。

 

いや、愛国心というものが悪いわけではないですよ。ただ、日本で言う”愛国心”はそれすなわち、「全体に奉仕せよ、そうしないものは非国民だ」や「天皇に尽くせ」的な個人の精神を著しく無視するようなものを含意するから問題なのです。

 

どう愛するかは個人の自由でしょ?政府や政策を批判的に解していても、それすなわち非愛国者かというと、そうではないでしょ。

 

ごめんなさい、説教臭くなってしまいました。要は、教育は大事だと言いたいのです。それを考えたきっかけが、『モチモチの木』だったという。

 

ただ、何度も言いますが、『モチモチの木』はそういった本ではないですよ。これは素晴らしい本ですよ。ぜひ、ご一読を!