ヤクルトの村上選手が280億円の10年契約もあり得るといった内容の記事を目にして昔のことを思い出した。

 

飲食(居酒屋)チェーンを展開する会社でのこと…

 

年に2回の賞与の時期、夏は大きな増減はないのが通例であったが冬の賞与は1年間を通して店舗の業績と個人の評価が加味され、各個人の差は拡大するため明細である紙切れ一枚を渡して終わりということはしなかった。

 

必ず、事前に面談をして定量、定性目標についての会社側からの評価について説明することとしていた。

 

そんな中で他店の従業員の賞与の情報を手に入れて…

 

「Aさんより少ないのは納得がいかない」と嘆いて不満を訴える者もいた。

 

そこで…

「じゃ、BさんはAさんより多く貰えたら納得するということになるが、この評価だと40万円になっているが、Aさんを20万円にして、Bさんの評価も25万円に引き下げても望み通りAさんよりも多くなるが、それでOK!ということかな?」

 

このように問いかけると間髪入れずに否定してくる。

 

「ということは、Aさんを引き合いに出してきたが、金額に不満があるということになるけど要求を受け入れるかどうかは抜きにして、いくら貰えると満足なのかな?」

 

こう問いかけてみると…

 

「自分としては、50万ぐらいを目標に頑張ってきたつもりで…」

 

明らかにトーンを落として額面を口にした。

 

「するとBさんは50万円の賞与が貰えれば満足で文句はないことになるって考えてよいのかな? Bさんが50万円、そのときAさんに80万円支給されていたとしても自分が50万円という目標に到達したのであれば問題ないということで大丈夫?」

 

するとこれも見事に否定するが、数分後には分かりましたと退室していく。

 

ま、数日後には必ずフォローは怠らないが大企業のように制度が確立されていない成長途上の会社においては面談は避けて通れないと考え、そのシーズンが来ると1ヶ月は面談の毎日だった。

 

村上選手のことで思い出したのは、球団(チーム)を店舗に例えて、店長会議などで話をしていたことが多かったからなのかもしれない。