唯一無二という表現で世界が真似のできない技術を提供している企業が日本には多数存在するといったことは広く知られたことである。
ただ、多くは製造業に偏ってしまっている。
違う見方をすれば、製造業以外の分野で世界に通用する業種業態が限りなく乏しいということにもなる。
このような状況に至った経緯については、利権に絡んだ構造的な背景に関係していると言い切って良いのだろう。
朝日新聞が過去最大のリストラを実施するという。
消極的退職で転職を余儀なくされる訳だが、その一方でテレビ局や新聞社を自らの決意で早々と退職する積極的退職者の方たちも後を絶たない。
積極的退職者の方々に共通している点では、自己のジャーナリズムにおける考え方が明確にあり、限られた枠内での主張に限界を感じていたのだろうということだ。
ある意味、本音を語ることのできる環境を手に入れるための退職である。
沢雉十歩一啄、百歩一飲、不期畜乎樊中、神雖王不善也 (荘子)
この言葉がピッタリである。
日本社会全体もネクストステージに上がるため、挑戦が必要な時期に来ている。