桁違いの決算報告に関し、現状に対しての説明を行った孫氏の表情からは、かつて滲み出ていた自信は覗えなかった。
それが反省の意を伝える狙いで計算されたものだとしたら男優賞ものであるが…
投資会社という極めて特殊な事業であることから、決算内容や診断材料に用いる指標などで他社と比較することが適正ではないことは理解できる。
ただ、だとしたらSBG(ソフトバンクグループ)の株主や利害関係者は何を信じているのだろうか?
アリババ(阿里巴巴)という成功体験に固執して、二匹目のどじょうに期待しているだけなのだろうか?
まるで埋蔵金発掘ゲームである。
そのアリババ株を売却して、流動性資産を確保した後、3Qのような直近の決算ではなく、1年後の状態が気になるところである。
同時に楽天においても戦略的ミスの積み重ねによる影響が顔を覗かせてきており、大きな転換点を迎えることになる可能性が出てきた。
新聞社、鉄道会社、IT関連事業から通信へと移行してきた、プロ野球の球団オーナー会社が時代の変革を示しているように次に球団を手にする新しい事業が生まれてくる予兆の始まりなのかもしれない。