向日葵の咲かない夏[★★★☆] | ひろの日記

向日葵の咲かない夏[★★★☆]

ほんの帯に「このミステリーがすごい2009」の作家別1位とあったのを見て買ってみた本です。
いつのころか年末になると「このミス」のような本の紹介・ランキング雑誌が本屋に並んでいますが、「このミス」はその中でもメジャーな部類でしょうか。こういう本は基本出版社の思惑なんかがあるわけで、本当に面白い本が紹介されているとは限らないし、そもそもほんの好みなんていうのは人それぞれなので紹介されている本が絶対に面白いというわけでもないです。とはいえ、手にとって見るきっかけとしてはよいかなあっと思っている感じです。
で、本書ですが、読み終わった感想は、正直最悪な部類でした。本自体がつまらないとか理不尽な展開というわけではないのですが、書かれている内容があまり気持ちのよくない内容がいっぱいです。通勤途中の電車で主に読んでいたのですが、この本を読んでいると朝から胸がむかむかとしてきてしまって、一日あまりよい気分ですごせないような感じでした。トリック的には斬新というほどではないのですが、まあ、叙述トリック的な感じですね。個人的には叙述トリックというのは本の世界に入り込めないのであまり好きではないです。最近は「ラスト1行を読むと驚愕の事実が!」みたいなあおりで叙述トリック本が紹介されることがありますが、どうも好かないですね。確かに技術的にはアピールしやすいのでしょうが、トリックがメインとなってしまい、肝心のお話の部分が薄っぺらいことが多々ありますし。ランキング雑誌がはやるとどうしてもこの手の作品が多くなってしまうんでしょうねえ。