短編小説 病と煙草(yamaitotabako)大西宏昌人の命は儚く脆い。油断していると死神に根こそぎ持っていかれる港に次郎は立っていた。函館の港である。貨物船がようやく出港してそれを見送り一仕事が終わりつかの間の一服をする。