C&K




そう…彼らとの出会いはこんな始まりだった。



「この歌、良いでしょ?これ男性ユニットなんだよ♪」



彼女の運転する車のカーステレオから流れ出した曲。




「アイアイのうた」




確かに歌声は良いが、曲も歌詞もこれといって惹きつけるものがなく…


どこにでもある曲のひとつ…そんな印象だった。


この高さの声なら何とか出るだろう…じゃあ、次のデートまでに曲を覚えて


彼女に披露してやろう♪


そんな単純な気持ちで「アイアイのうた」を覚えようとした。




後日、YouTubeで「アイアイのうた」のPVを見た。




「こんな二人組かぁ…。でかい黒縁メガネのコイツはなんだ?純真さが売り?

背の高い方は宮川大輔っぽいな…」



そんな(失礼な)事を思いながら曲を覚え、次のデートで披露した。




それから数か月後、僕らは訳あって別れた…




翌年、会社の新年会の2次会がカラオケになり、いつものように大好きなミスチルの曲を熱唱した。




たまには違うアーティストの曲も歌ってみるか…





そんな気軽さで「アイアイのうた」を歌ったところ…サビの部分で





「おぉ!すげー!なんちゅう曲?」





そんな声が周りから聞こえてきた!





歌い終えた後、職場のみんなからの拍手と喝采を浴びた。





これで気を良くした僕は…