左:撮影/伊藤勇司さん
英エンパイア紙が選ぶ「史上最高の映画キャラクター」第18位
キネマ旬報「外国映画部門ベスト10」第1位
言わずと知れた名作『タクシードライバー』で若き日のロバート・デニーロ演じる主人公がトラヴィス・ビックルです。
20代前半の頃、邦洋問わず映画を観まくっていた中の1本。特段思い入れが強いわけではない。
『タクシードライバー』は僕にとってそんな1本でしたが、まさか10年以上の時を経て特別な作品になるとは思ってもいませんでした。
衣装も映画に寄せて用意していただきました。
本番7回+リハ4回+稽古&撮影で数回
これを4月と11月の2回
軽く見積もっても今年40回近くは着たと思います。
もはや普段着とか私服の感覚でしたね。
トラヴィスと虎美須
共通点は様々ありますが、1番似ているところは
"自己を取り巻く世界の狭さ"だと思っています。
劇中ではトラヴィスについて"寂しい男"と形容されていましたが
虎美須もまた、彼を構成している要素はとても少ないです。
自衛隊、龍が如く、アザミ
以上。
狭い世界で、生きてきた中で犯してしまった実の妹との禁忌。
性に対しての自己矛盾。
そして、強烈な自己嫌悪。
北海道の片田舎で暮らしていた虎美須は
アザミを追いかけて歌舞伎町へやってきたことで
スミレやミツバ、様々な人たちと出会います。
これは、彼にとっても世界が少し広がった出来事だったのです。
ヒロイン3人や虎美須が、第3弾以降登場するのか、登場しないのか…。
これは望月六郎のみぞ知るところではありますが、生まれ変わった彼らはきっと歌舞伎町で幸せに暮らしていることでしょう!!
(本当はもっと、役作りをするにあたりこんなところが難しかった。こんな事を考えながら演技をしていました。こういうところに拘って声を作っていた……など書こうと思っていたんですが、上手く文章にまとめられませんでした💦そのあたりのお話しは機会があればまた🙇🏻)
千穐楽からだいぶ空いてしまいました。
終わった直後だからこそ強く思うこともあれば、ひと月経ったからこそ、実感としてじわじわと沸いてくる感情もあります。
その実感や学びを大切にしたいと、今はそんな風に考えております。
読んでいただき有難うございました!
2023年のほとんどを虎美須と共に過ごし
振り返ると僕自身、虎美須に出会えて幸せだったととても感じています。
年の瀬にそう思えるのも応援してくださった皆さんが居てくださるからこそです。
改めて、ありがとうございました!!!!
景日
撮影:伊藤勇司さん