今回も、有名になりつつあるアーティストさんの紹介です。
男性ボーカルのバンドで、特に詞の世界観が支持されてる、amazarashiというバンド、ご存じでしょうか。
このバンドはフェスで3回観たことがありますが、演奏は確かにしているものの、ステージ前に薄いスクリーンを張って、極力メンバーの顔が見えないようになっております。
今流行りの「覆面バンド」に近いものがありますね。
歌は届けたいけど顔は知られなくない、、なんかわかる気がする(笑)
それに、そのステージ前の演出が粋でして、歌詞が映されたり、電飾が綺麗だったり、とにかく見てください。
作詞作曲ボーカルを務めるのが、青森県出身の秋田ひろむさん。
他はキーボードの豊川真奈美さんがいて、メンバー2名のようですが、いかんせん顔を見せないので「謎」に包まれているバンドでもあります。。
なので、注目すべきは秋田さんの書く歌に注目しましょう。
amazarashiの詞の魅力といえば、繊細すぎる歌詞だと思います。
歌手というより詩人
聴いてみたところ、僕はそんな印象を彼から受けます。
たとえばタイトルの一部だけで、秋田さんが繊細な方で、それを歌詞で表現しているのがわかると思います。
たとえば、今年3月に発売されたベストアルバム「メッセージボトル」よりインパクトあるタイトル。。
つじつま合わせに生まれた僕等
空っぽの空に潰される
終わりで始まり
季節は次々死んでいく
僕が死のうと思ったのは
メッセージボトル
3,024円
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歌声も独特で魅力的なのですが、詞が早口なので、作詞に力を入れてることは自明だと思われます。
一曲、紹介したほうがはやいので、「夏を待ってました」という曲の歌詞を見てみましょう。
君はまだ覚えてるかな 幼い頃の暑い六月
廃線になった線路を 僕等はどこまでも歩いた
冒頭はこれなので、友情の歌のようです。
体育と部活が何より苦手な靖人は
とうとう膝を抱えてこう呟いた
「僕はいつも皆に置いてきぼりで 本当にダメなやつでごめんな」
僕らはなんだか笑ってしまった
つられて靖人も涙目で笑った
具体的に「靖人」という名前を出してエピソードをつづります。
そういうコンプレックスを抱えた少年、いますね、いましたね。
身長が高くて喧嘩が強い
太平はいつも無茶な遊びを思いつく
「この鉄橋に一番 長くぶら下がったやつの 言うことは何でも聞かなきゃダメだぜ」
僕らはびびって出来なかったけど
太平は平気な顔でぶら下がる
つづいて「太平」のエピソード。
続きが衝撃です。
7年後に太平はビルから飛び降りた
そんな勇気なら無いほうが良かった
時の流れと、「太平」がビルから飛び降りた、という衝撃の展開。
高層ビルの下でかくれんぼ
あれから何年がたっただろう
もういいかいまだだよって声もない
もしも今日があの日の続きなら
僕らの冒険を続けなくちゃ
六月の空を僕は見上げて
夏を待ってました
夏を待ってました
「太平」がビルから飛び降りたのは無邪気に遊んでいた頃の7年後、10代後半でしょうか。
歌詞から、6月だったと推察されます。
毎年思いだしてしまう、6月になると。だけど前に進まなければならないから、、
夏を待ってました
これはタイトルにあるような、夏の歌ではないことが、歌詞から読み取れます。
なかなかグッとくる、独特なセンスの歌詞だと思いませんか?
ひろむさんの歌詞を見てると「死のうと思った」とか「心療内科の先生は」とか出てくるので、かなりメンタルの弱い部分を吐き出していて、歌も演奏も良いのだけど詞が独特な世界観を確立していて、支持されているのだと思うし、歌詞をじっくり読みたくなる、そんな魅力があります。
ぜひ、聴いてみてください^^
まず上にもあげたベストアルバムのレンタルからが、入門としては良いと思います♪