さて、前編では「なんで社会人になるタイミングで始めたのか?」「学生時代は何故やらないのか?」とお話しました。
後編は、「ギターを始めたことがもたらした僕の変化」を語ります。
たくさんありすぎるので、何が言いたいかわからなくならないように、ポイントを整理しながら書きますw


①ギタリストの演奏に注目するようになった

これは、始めた当初から、意識することなくそうなってました。

ギター未経験時、僕が歌で注目していたのはメロディと歌詞と歌声であって、演奏は注目するものの「演奏のレベルがわからない、ていうか自分ができないからみんなすごい」ということで、楽器の演奏に意識が向くことは少なかったように思います。
向くことがあったのは、ギターの速弾きが超一流、なおかつ弾き方でわかるB'z松本さんくらいだったでしょうか。

しかし、始めてからはライブやテレビパフォーマンスで、特にボーカル&ギターの演奏に注目するようになりました。
特にギターを始めた頃なんかは、「歌良いのわかったから左手映せ(ギターのフレット押さえる方)」って思ったくらいです(笑)

ボーカルのギターパフォーマンスにはもっとも注目していて、ギターソロを織り交ぜて歌に戻る、みたいなことをしてる人には

す、すげー(驚

と思ったものです。
だからこそ、それができるアーティストに対するリスペクトの気持ちは特に強いです。

余談ですが、僕がスキャンダル当時からゲスの極み乙女。の川谷絵音さんに対して「才能ある」と認めて譲らないのはメロディをつくる才能に加えて、ボーカリストでありながらギター(他の楽器も)も上手い、というリスペクトおよび嫉妬の気持ちがあるからなのです^^



②オリジナル曲をつくって自分を表現

僕はギターを始めたときから「オリジナル曲をつくってみたい」という願望がありました。
昔からJPOPの中でもシンガーソングライターを贔屓に聴いていて、自己表現としていいな、と思っていました。
それに、小さいころから頭にメロディが流れてくることがあって、ポテンシャルはあるのではないか?と手前味噌ながら思ってたものです(笑)

せっかちな僕は、ギターを始めて猛練習でバレーコードを1か月でマスター、2か月目(あ、6月だ)にもうオリジナル曲をつくってました。
コードを覚え、ギターを弾けることになったことで、曲をつくれるようになったのです。
それまでは、言いたいことがモヤモヤすることがあってもまとまらない、ということが多かったのですが、そんなときに曲をつくって気持ちをまとめたりすることで、心を整理できたりしたものです。
よく「オリジナルをつくる」ことに対して芸人であればいじりの対象になりますが、「みんなが好きなミュージシャンもそこから始まってるんだぜ?」と反論したくなることはありますね(笑)

でも、そのときの気分で曲ができたりできなかったりするから、コンスタントに作らなきゃいけないプロを目指そうとはこれっぽっちも思いませんでしたがw
よく「オリジナルつくれるのすごい」と言われることはあるのですが、それでも「○日までに○○のテーマで作れ」なんて言われたら、頭が真っ白になって何も浮かんでこず、苦むことは目に見えてます(笑)

あくまで趣味、ということで。

時々オリジナル曲をつくる意義がわからなくなったりしますが、それでもつくるんだろうなぁ、って思いますw



③曲のコード進行に着目するようになった

ギターをある程度弾けるようになると、有名ミュージシャンの曲のコード進行の面白みというのがすごくよくわかるようになります。

コード進行を見てて「こんなコード進行思いつかねーよw」とか、「うわ、ここで転調するなんてすごい構成だ」とか、感動することすらあります。
しかし、一概にコード進行が複雑なのが良いとも限りません。
ひとつ例にあげると、あの一世を風靡したTHE BLUE HEARTSの曲のコード進行はとても簡単でギター初心者向きであり、覚えやすいメロディとメッセージ性とパワフルな歌声がウケていたりします。
そしてアーティストによってコード進行のクセのようなものが見えてきたり、ピアノとギターのどちらで作曲してるか、によってもまた違いはありますね。
つまり、コード進行でアーティストの特徴が見えてきたりするのです

音楽について、なんと深いところまで考えられるようになったのでしょう!!

これぞ、ギター開始前後の大きな違いのひとつでした。



④だんだん上手くなっていく喜び

ギターは、挑戦する心意気が大切だと感じます。
8ビートの簡単なコード弾きができるようになったところで、次は何をすればいいか?で壁がありました。
次なるステップが初心者本には書いていないのですw

で、思い切ってギターソロっぽいのに挑戦することにし、単音を鳴らす(すなわちギターソロの入口に突入)のをずっと練習していた時期がありました。
オルタネイトピッキング(ピックを上下しながら鳴らす)はかなり手こずりました。てか、今もそんな得意じゃないですw
あと、カッティングは出来るには出来るものの、完璧とは程遠い状態で、こちらもまだまだです。。

速弾きはさすがに難しいなって最近は諦めかけてますが、オルタネイトピッキングはギター始めた当初は出来ると思ってなかっただけに、出来たときは嬉しかったのを覚えています。
あと、ギターは関係ないけど、作曲ソフトをいじれるようになったりとか。


当初できそうもないと思い込んでたことができるようになる


これって、すごく自信になる気がします。


「やればできるかもしれない」


そう思うことは、何においても大事かもしれません。




⑤ネットでのまさかのコラボ

プライベートで沈んでいた時期がありw、ライブ活動をやめてしまい、このブログを始めます。
そして、他のSNSを含め、ネット上で思いがけないことがたくさん起こり始めました。
ひとつひとつは書ききれないので箇条書きで失礼しますw

・プロのピアニストに楽曲提供、コンサートで披露してもらう
・作詞編曲をやってる方と楽曲制作、ブログで披露
・ネット上で声をかけられiTunes配信デビュー&CDデビュー
・ネット上でバンド結成??


思いが強すぎて、関わってくださった一人一人にお礼を言いたいところですが、上の記述だけで勘弁してください(笑)
iTunesデビューは嬉しかったのですが実際のところ反響があったとは言い難く、自分のアレンジャーとしての拙さと音楽を売るという難しさを思い知りましたw(でも良い経験!)
それより嬉しかったのは、ピアニストのえりさんにオリジナル曲をコンサートで披露してくれたことでした。

 

 

 


前も言いましたが、学生時代の僕は楽器未経験者であって、音大出身のピアニストといえば雲の上の存在です。
そういった方にオリジナル曲を気に入ってくれたこと、そして多くの人の前で演奏してくれたこと、


夢が叶った


そう思いました。
何故って?そういうことあればいいなと思ってたけど、絶対にないと思ってたから
楽器を始める前の僕が、「近い将来そういうことあるよ」と言われても、信じないでしょう(笑)

すごい展開になりましたが、もともと僕には野望なんてものはなく、これからも持たないと思います。
でも、やりたいと思ったことはやるだろうし、その結果素敵なものが生まれるんじゃないのか?
期待を込めて、今後の音楽人生を送りたいと思います。




⑥辛いとき、そこにギターがあった

あまり詳しく語りたくありませんが、このギター10年のあいだ、僕にとって暗黒時代と呼ばれる時期がありました。
何もやる気が起きないし、おまけにいろんなトラブル、ボロボロな精神状態。

でも、一瞬でも辛いことを忘れるために僕はギターを弾いて歌ってました。
暗い曲ばかり選んで歌ってたと記憶しています。

そしてその時代に暗い曲が何曲ができました。
「雨の中のメロディ」「秋風黄昏」といった曲たちです。

 

 


メロは気に入ったものの、歌詞が暗すぎて恥ずかしさが上回ったりしました。
でも、それを「良い」と言って演奏してくれたり、歌ってくれたりした方がいました。

本気で悩んでた頃の歌詞だったからこそ、良いものとして伝わったのであればこんなに嬉しいことはありません。
それは僕の暗黒時代が「意味のあるものだった」ということで、報われた気持ちになるのです。



動画であげたこと、作曲ソフトで編曲したこと、SNSで交流を持ったこと、そして


暗黒時代もギターを弾いてたこと


これらがひとつでも欠けてたらそうはなってなかったでしょう。
なんてすばらしい楽器なんだ。。




長くなってしまいました><
僕の自伝のようなギター10周年企画、いかがだったでしょうか?
上の文章をお読みいただければ、ギターを始めたことが僕の人生にとても大きな意味を持っていた、ということがお分かりいただけると思います。

最後に、関東地方も梅雨入りということで、「雨の中のメロディ」という曲を聴いていただきたいと思います。
ギターを始めてリアルでもバーチャルでも交流した人たちに感謝をこめて。