vol.96  2020年6月24日
厚労省は感染対策として接触者確認アプリ ココアを開発した。
海外で 例えば韓国では接触者追跡をスマホと監視カメラを併用し発症者と接触した者を割り出している。日本もこのような海外の対策に習おうとしたのだろう。
日本の接触者確認アプリはGPSを介さず単に感染者のスマホと対象者のスマホが1m以内に15分以上経過した場合 対象者に〝濃厚接触〟と通知される。
感染者とは感染が判明した後 自ら報告する事で感染者となる。
あくまでも感染者が自分でその旨を報告し登録することで対象者への接触通知がされる訳である。 自分が感染者と認識していない場合(無症状である場合等)や感染が分かっても報告をしない場合は 濃厚接触をしていても接触通知はされない。
つまり接触通知が無いからと言って安心できるものではない。

さて接触通知を受け取った時はどうすれば良いのだろうか。発熱や息苦しさ等の症状がある場合は帰国者 接触者外来に連絡を取り症状によってはPCR検査を受けることになるであろう。何の異常もない場合は あくまでも〝感染したかもしれない〟と用心して2週間程度 体調に注意し他者への配慮をそれまで以上にしなければならない。
これでは接触通知を貰おうが貰うまいが今までの対応と何ら変わる事がない。

アプリの開発にどれだけの予算が使われたかは知らないがあまり意味が無いように感じてしまう。全国民の60%が登録しなければ有効でないとも聞くがどれだけの人が登録するだろうか。
症状の出た感染者の全てからその接触者を割り出すものではないし 無症状の感染者との接触はまるでカウントされない。

苦労して作り上げたのであろうが今のところあまり感染対策に有効とは思えない。
出来たばかりのものにケチを付けるのもどうかと思うが これから色々と改善して貰わねばと思う。