vol.93  2020年6月12日
北部九州も梅雨入りした。ムシムシと暑い日が続く。
この時期 猫さんと生活する者にとって悩みの種はピョンピョン飛び跳ねる〝ノミ〟の繁殖だろう。
ノミ取りクシで取ってもキリがない。やはり風呂できれいに洗い落としてやらねばならないだろう。
大抵の猫さんは体が水に濡れるのを嫌がる。平気で泳いで魚を捕らえる猫さんを見た事があるがこれは例外だろう。
猫さんは もともと砂漠に生息していたらしい。夜は冷え込む砂漠において 体を濡らす事は命の危険に繋がる。それで水に濡れるのを忌み嫌うようになったとか。
猫さんの体を洗う時 注意しなければならない事がある。市販の〝ノミ取りシャンプー〟を用いるのは危険が伴うという事。
ノミ取りシャンプーには殺虫成分として「フェノトリン」というものが配合されているがこれに対する危険は明記されていない。私達は気にせず購入し使ってしまうだろう。
動物愛護先進国?アメリカでは「フェノトリン」を巡り訴訟問題まで起きている。
調査の結果 特に猫はフェノトリンに対する感受性が高いとの報告もあった。
ご存知のように猫さんは自分の体毛を舐めて毛繕いをする。特に体を洗われた後はいつもにもまして 盛んに舐め廻す。フェノトリンが経皮的に吸収されるだけでなく この時経口的に体内に取り込まれてしまう。
猫さんがノミ取りシャンプーで洗われた後グッタリしてるのは嫌がって暴れ回り疲れたのだろうと思っていたが それだけでなかったようだ。何日もしばらく具合が悪そうにしていた。
多頭飼いで次々洗うのを急ぐあまりすすいでやるのが不充分だったのかもしれない。
自分も手が荒れてひどく痒くなりシャンプーの成分を調べこの事を知った。
メーカーは「動物医薬品として農林水産省に認可を受けている」と言い 農林水産省は「メーカーが規定どうりの検査法で安全性をチェックしている」と言う。どのような検査が行われたのかはメーカーの〝知的財産〟との事で明らかにされていない。市販されているシャンプーを見る限りノミ取りの効能はハデに載せても危険性や注意喚起の記載はほぼ見られない。
自分は1人でも不買運動する事に決めもう何年も続けている。安全性が証明された商品が出るまで購入するつもりはない。
猫さんも苦手な水をかけられた上 神経毒を体に塗り付けられては とんだ災難だろう。

追記)ノミ取りシャンプーだけでなく首に滴下するノミ駆除薬にも危険性はあるとの事です。また「フェノトリン」だけでなく「ペルメトリン」等 様々な危険薬品もあるらしいので関心を持たれた方はそれぞれお調べ下さい。