vol.74  2020年5月8日
アメリカの薬剤 レムデシビルが  covid-19の治療薬として承認された。国内申請から3日間で承認されるという異例のスピード承認だ。この薬品はFDA(米国 食品医薬品局)で既に使用許可を得ている事から特例承認されたとみられる。
この薬品が注目される以前より日本ではアビガンという薬品が開発されており covid-19への治療効果に期待されてきた。しかし当該治療薬としての承認はまだである。 通常の承認課程を経るならば数ヶ月単位の時間を要するらしい。
レムデシビルは米国製の薬品であり日本が入手できる数は限られている。一方アビガンは(インフルエンザ治療薬としてであるが)既に多数が備蓄されている。
レムデシビルはもともとエボラ出血熱の治療薬として開発されたもので  covid-19に対しては特に重症患者の症状改善とそのスピードに効果があると言う。
FDAは臨床結果の発表直後 わずか2日後に緊急使用許可した。通常の医薬品承認とは異なる特例的許可である。
一方 アビガンはインフルエンザの治療薬として開発された薬品である。 covid-19に対しては重症患者にはあまり芳しくなかったものの軽症者には一定の効果が認められるそうだ。
アビガンの企業治験を待つと6月末までかかるらしい。
一方 専門家による臨床研究が進みデータは集積されている。
首相は企業治験の終了迄には時間を要する事を踏まえ 臨床症例のデータ解析を元に承認する事も示唆する。5月中の承認を目指すとしている。
いずれにせよ やっと治療薬の目処がついてきた。予防薬 ワクチンの開発はどこまで進んでいるのだろうか。