vol.71  2020年5月5日
少し前の事になるが参院予算委員会での一幕 
「一体どれくらいの国民が感染しているのですか?…今現在。」
しばらくの中断の後 質問内容が事前通告されていなかった事を指摘して…
「だって ここ、ここに書いてないじゃないですか」
国民のため息が聞こえてくるような答弁。
大体 質問内容の事前通告はあくまで慣習であり通告にない質問をしてはいけないという規定はないそうだ。
今 感染者数がどれだけであるか?そんな事は専門家ですら分からない。推定する事はできようとも。
PCR検査が拡充されてない事を
指摘したいがための質問だったと思うが。
PCR検査はウイルス感染と疑わしき症状のある者や 感染者に濃厚接触があった者に対して実施されている。
言い換えれば疑わしき症状が出ていない者は直ちに検査をする緊急的必要性はないと考えている。
無症状の感染者が感染を拡大する懸念はあるがそれは今のところ自粛要請をもって防ぐしかない。
大前提としてPCR検査を国民の
全員に実施する事はキャパシティや資源の面から不可能なのである。従って必要な者に限定して検査が行われている。検査が必要なのは疑わしき症状の出ている者及び感染に対してハイリスクである者 また感染者に濃厚接触をした者とされている。
この検査体制は決して万全ではない。しかし症状のある者に実施した結果 判明する感染者の数はある意味 感染の実態を反映している。
無症状の感染者は当面 医療体制への負担とは無縁であり注目すべきは医療を受けるべき感染者数が問題となる。
従って この際 無症状感染者には目をつぶり症状のでた感染者に着目していくのは理にかなった対応と思われる。
総理もこのような考えが頭の中にまとまっていれば もう少しスマートな答弁ができたのではないか。
こどもの日ということで子供じみた答弁を思い出してしまった。