お正月の飾り付けもなかなか興味深いです。
しめ縄からギザギザの白い紙が垂れ下がるのは、雲から稲妻が出るイメージですね。
そして太陽をあらわす柑橘系の果実を配します。

柑橘系果実は鏡餅の上にも乗っています。
鏡餅は、イスラエルの契約の箱の中に入っていた、三つの宝物を意味しているとも言われています。
2枚重ねにしてある平たい餅は、2枚あった十戒の石板を。上にあるみかんは、丸いマナの壺を。そしてそのあいだに挟まれるのは、この写真では紅白ギザギザに代用されていますが、本来は干し柿を竹の棒に刺した串柿がアロンの杖と対応します。

「平たいもの」「長いもの」「丸いもの」で、
十戒の石板→八咫の鏡
アロンの杖→草薙の剣
マナの壺→八尺勾玉
で、天皇が持つ3種の神器にもつながります。

そしてなにより、「おとそ」です。
漢字で見てわかるよう、「屠って蘇る」という漢字をあてています。
以前の自分を振り返らず、新しく生まれ変わった気持ちで新しい年を迎えるという意味があると一般に言われていますが、「ほふる」という言葉は家畜を食肉にするために殺すという意味があり、やや不自然な言い回しです。

イスラエルの過ぎ越しと同じ日に、イエスキリストが「最後の晩餐」で自分の血を受け入れるしるしとして飲むようにすすめた葡萄酒(マルコ14:23,24)を連想させる飲み物と言えるのではないでしょうか。
本来は「混ぜ物の無い葡萄酒」が求められていましたが、日本列島でははじめのうち葡萄が入手しづらく、米でつくるお酒で代用するしかなかったのでしょう。
葡萄酒に似せるため、風味や後味を似せる混ぜ物の薬材を使ったのでしょうか。
鏡餅の餅も、最後は「鏡開き」というかたちで、割って無駄なく食べます。こちらはイエスの身体を意味する(ルカ14:22)ものでしょう。

お正月、1月は現在冬というイメージですが、だいたい年賀状やお店の看板では、別の季節を強調します。
イスラエルでは春分の日を基準に一年の始まりを決めており、春分を過ぎた最初の満月がニサン14日としています。今で言う3月下旬から4月あたまごろとなるでしょうか。
イスラエルでは現在も太陰暦が用いられており、一年は12か月に加え、この春分の日から数えたニサン14から逆算したニサン1日を決めるため、13番目の調整月が入ります。
ニサンはイスラエルで1番目の月であり、すなわち過ぎ越しは新年を迎える祭りでもあったのです。
古代日本も、お正月は本当に春ごろになっていたものと思われます。七草粥の材料も、その時期にとれる野草ばかりです。

そして初詣です。
なにより優先して神さまに会いたがる日本人。年始はもちろん、何度でも神社に足を運びます。
観光地化された大きな神社に行ったあと、改めて近所の神社にまた出向く人も多いそうです。
遠慮ではなく、むしろ親しみをもって神社を「○○さん」と呼びます。
感謝のうちに相談ごとやお願いごとも打ち明け、自然な思いでお賽銭を投じます。
御神籤を楽しみにする人も多いでしょうか。
どこに住むのか? 誰を選ぶのか?
イスラエル人も、何かと大切なことを決めるとき、クジに結果を委ねる民族でした。

日本人にとって当たり前すぎて気付かない風習。
それがことごとくイスラエルに結びついています。

わたしも思いをあらたに、聖書をはじめから読み直してみます。