暫くして、俺は仕事を辞めた。
一応、言っとくが、決して彼女の為ではない。
もともと、転職を考えていたので、
タイミングが重なっただけです。
一緒に住み始めて分かった事だが、
彼女は時々、夜中に突然泣き出したりする。
大声で泣く時もあれば、シクシク泣いている時もあった。
悪い夢に魘されて、泣いている時もあった。
そんな時、俺は彼女が落ち着くまで
抱きしめていた。
彼女は謝りながら、俺の手を握ったまま眠った。
そんな日が暫く続いた。
一体、彼女は何に怯えているのだろう。
彼女を苦しめているのは何だろう。
大体の理由は分かっていたが、
あえて自分からは聞かず、
彼女から話してくれるのを待つ事にした。
彼女を俺の育った街に連れて行ったのも
その頃だった。
正直、治安は良いとはお世辞にも言えない街だが、
人情だけは厚い街だ。
最初は、彼女か?と嫌になる位ツッコミを受けたが
訳ありなんだと気付くと、余計な事は聞かないし、
触れてもこなかった。
そういう所は、この街ならではだと思う。
俺もそうだが、色々と訳あってこの街に流れ着く人が多い。
だから、今が良ければそれで良い。みたいな所がある。
彼女は俺の育った街が気に入ったらしく、
俺が東京に帰った今も、しょっちゅう来ては
遊んで帰ってるらしい。
「一人で来てはアンタの話ばかりしてたで。」
「あんなええ子、ほったらかしたらバチ当たんで!」
なんて、よく言われていたのを覚えている。
彼女は、あまり友達の話もせず、
遊びににも行かなかったので、
良い話し相手が出来たのだろう。
ただ、オバチャン達に囲まれ、
だんだんオバチャンっぽくなっていったのは、
凄く気になった…(汗)
あの頃は、いつも一緒にいた。
南に買い物に行ったり、映画を観たり。
時には、車を借りて神戸や六甲山なんかにも行った。
周りが見たら、完全に仲の良い恋人同士だろう。
僕らを見かけた友達は全員彼女だと思っていた。
でも、逆にその方が都合が良かった。
いちいち説明する手間も省けたからだ。
俺も、色々あった後だったし、
彼女といるのは楽しかった。
「リハビリやね」
なんて、彼女は笑いながら言っていたっけ。
当たり前の事を忘れていた二人。
変かも知れないけど、
そんなプラトニックな関係が、
とても心地よかった。
続く
一応、言っとくが、決して彼女の為ではない。
もともと、転職を考えていたので、
タイミングが重なっただけです。
一緒に住み始めて分かった事だが、
彼女は時々、夜中に突然泣き出したりする。
大声で泣く時もあれば、シクシク泣いている時もあった。
悪い夢に魘されて、泣いている時もあった。
そんな時、俺は彼女が落ち着くまで
抱きしめていた。
彼女は謝りながら、俺の手を握ったまま眠った。
そんな日が暫く続いた。
一体、彼女は何に怯えているのだろう。
彼女を苦しめているのは何だろう。
大体の理由は分かっていたが、
あえて自分からは聞かず、
彼女から話してくれるのを待つ事にした。
彼女を俺の育った街に連れて行ったのも
その頃だった。
正直、治安は良いとはお世辞にも言えない街だが、
人情だけは厚い街だ。
最初は、彼女か?と嫌になる位ツッコミを受けたが
訳ありなんだと気付くと、余計な事は聞かないし、
触れてもこなかった。
そういう所は、この街ならではだと思う。
俺もそうだが、色々と訳あってこの街に流れ着く人が多い。
だから、今が良ければそれで良い。みたいな所がある。
彼女は俺の育った街が気に入ったらしく、
俺が東京に帰った今も、しょっちゅう来ては
遊んで帰ってるらしい。
「一人で来てはアンタの話ばかりしてたで。」
「あんなええ子、ほったらかしたらバチ当たんで!」
なんて、よく言われていたのを覚えている。
彼女は、あまり友達の話もせず、
遊びににも行かなかったので、
良い話し相手が出来たのだろう。
ただ、オバチャン達に囲まれ、
だんだんオバチャンっぽくなっていったのは、
凄く気になった…(汗)
あの頃は、いつも一緒にいた。
南に買い物に行ったり、映画を観たり。
時には、車を借りて神戸や六甲山なんかにも行った。
周りが見たら、完全に仲の良い恋人同士だろう。
僕らを見かけた友達は全員彼女だと思っていた。
でも、逆にその方が都合が良かった。
いちいち説明する手間も省けたからだ。
俺も、色々あった後だったし、
彼女といるのは楽しかった。
「リハビリやね」
なんて、彼女は笑いながら言っていたっけ。
当たり前の事を忘れていた二人。
変かも知れないけど、
そんなプラトニックな関係が、
とても心地よかった。
続く