最終回のスケジュールが発表され、放送中のアニメのファイナルシーズンが好評なこともあり、再び脚光を浴びている、と思いたい進撃の巨人。
アメトークで麒麟の川島さんがおっしゃっていたように今は植えた種が芽吹き、花が咲き、果実が実って果実園通り越して千疋屋![]()
この果実を食べないのは本当にもったいない!!
この伝説になるであろう名作の最後をリアルタイムで目撃できることはなんと幸せなことか![]()
それでは有名な物語のあらすじなど、まどろっこしい説明は省き、自分で自分にインタビューしてみます。【単行本5巻までネタバレ有り】
Q どんな人に勧めたい?
「世の中ってきれいごとじゃすまされないよな」とか「イイコト言うヤツって偽善者だよ」なんて普段から思っている人。
まっすぐに「友情」「努力」「勝利」に向かっている人には不向きかもしれない。
自衛官や警察官、消防士など人の生活、人命などと向き合う仕事をしている人。絶対に心を動かされること、間違いなしです。
Q どんなところが好き?
「途中から難しくなったから離脱した」と言う人、けっこういると思います。それは巨人と戦うバトルファンタジーと思って読み進めた人たちじゃないかなと思います。
しかしこの作品は巨人を描いているようで実は「人間」そのものを描いているのです。
自由を求めて戦う主人公、主人公をただ守りたい一心で戦うヒロイン、探求心で広い世界に憧れる幼馴染。
その他、魅力的な登場人物一人一人がそれぞれの事情や想いを抱えながら、成長していきます。
読者はその登場人物にときめいたり、かっこいいバトルシーンに胸を躍らせるでしょう。
しかし、「この道を進めばハッピーエンドだ!!」
力強くそう信じていた道にまったく想像もしていなかった先があったことに驚愕させられます。
登場人物が自分だったら? 彼らの行動を非難することは出来るのか?
もはや正解なんてないんじゃないか……。
物語はファンタジーだったはずなのに読者も現実世界に照らし合わせ、登場人物たちと一緒に思い悩む展開になっていきます。
気づいたら現実世界の問題の縮図のようになっていた、というこの展開には作者を見事
と称えることしかできません。
これが23歳の新人作家が始めた物語だなんて、この人は天才としか思えない。
魅力的な登場人物、息もつかせぬ怒涛の展開、ファンタジーの世界でのリアルな人間・世界の描き方……ここまで心躍り、揺さぶられる物語を他に知りません。
Q 一番好きなシーンは?
作品を通して一番好きなシーンは21話「開門」(単行本5巻)です。このシーンを一番と言う人はあんまりいないんじゃないかな![]()
訓練兵団を卒業し、主人公の同期たちはそれぞれの進路を選びます。
成績上位者である10名は待遇が良く、命の危険の少ない憲兵団の入団を選ぶことが出来ます。
憲兵団に入れれば地元の人たちから一目置かれるほど、人々の憧れの兵団です。
また、これまでは憲兵団に入る資格のない兵士はほとんどが警備や治安維持を担う駐屯兵団を選んできました。
現実世界で自分が進路を選ぶならこの2つのどちらかしか選択肢はないと思うんです。
もっとも命の危険があり、人々から税金泥棒と罵られている調査兵団を選ぶ人はなかなかいないですよね。
でも彼らは選ぶんです。
「近々ほとんどが死ぬ」と他でもない調査兵団団長からの前置きがあっても。
人類に心臓を捧げるために。
ましてや巨人が人々を食らうのを間近で見て、自分もその死線をくぐりぬけてきたばかりだと言うのに。
「オラ、強ぇから、でぇじょぶだ!」じゃないんですよ。
人類を救うために巨人と戦う、命を捧げる兵士になるというとヒロイズムの極致のようですが選択を迫られた彼らは悩みながら、泣きながら、震えながら、半ば自暴自棄に「もうどうでもいい」とか「村に帰りたい」などと思いながらも調査兵団への入団を志願するんです。
完全無敵のヒーローじゃない。
逃げたくなるほど怖がるのも人間だし、それでも大切なものを守るために立ち上がるのも人間。
リアルな「人間たち」が描かれていると思いませんか。
そして入団希望者を迎え入れる調査兵団団長は言います。
君達を「心から尊敬する」と。
わたしはこのシーンを読むたび、戦時中の特攻隊員のことを想像して毎回泣いてしまいます。
現在も世界中で自分を犠牲にして戦っている人たち、命に関わるお仕事の方々、心からの敬意を捧げます。
②へ続く。