イタリアvsフランス | GOAL!!

イタリアvsフランス

7月9日、ベルリンで行われた

2006年FIFAワールドカップ・ドイツ大会の決勝

イタリアvsフランス


ついに今大会もこの試合で終わり・・・

寂しいですが、その分思いっきり楽しめた試合でした。


では、試合詳細へ。



前半

6分、開始1分にティエリ・アンリが頭を強打して

長めの中断があったあと、思わぬ先制ゴールが生まれる。

フローラン・マルーダがペナルティーエリアに侵入。

これを止めたマルコ・マテラッツイがファウルを宣告される。

このペナルティーキックは

アディダスゴールデンボール賞候補者2人の対決となり

勝ったのはジネディーヌ・ジダン

大胆にもチップキックでふわりと上げ

ジャンルイジ・ブッフォンの逆を突く。

ボールはバーの下を叩き、わずかにゴールラインの中に落ちた。

フランスが先制。


9分、フランスの先制点の原因となってしまった

マテラッツイは動揺していたのかもしれない。

あわやフランス代表に2点差をつけられる場面を演出する。

ウィリー・サニョールのクロスをクリアしたボールは

哀れにもゴール方向へ。

あわててブッフォンが飛び出すが、ゴール脇にそれた。

14分、アンドレア・ピルロのセットプレーが

いつも通りの危険さを見せる。

コーナーキックからアウトにカーブがかかったボールを放つが

リリアン・テュラムが果敢にダイビングヘッドでクリア。

オウンゴールになってもおかしくない場面だった。


19分、イタリアがピルロの完璧なセットプレーと

マテラッツィの空中戦の強さの

絶妙のコンビネーションから同点に追いつく。

ピルロのコーナーキックから

マテラッツイがフランスのディフェンダーに競り勝って

ヘディングシュート。

なすすべもないファビアン・バルテスを破り

先制点につながったミスの汚名を返上した。


35分: アズーリがフランスのペナルティーエリア端で

ワンタッチプレーを巧みにつなぎ

ルカ・トニにこの試合初めての好機が訪れる。

しかし、テュラムが思い切りのよいスライディングタックルをし

危ういところでクリア。

続くコーナーキックで、レイモン・ドメニク監督率いる

フランスの守備陣は再びイタリアの高さとパワーに苦しむ。

しかし、ピルロからのピンポイントのクロスに

トニが頭で合わせるが、バーを叩いてしまう。



後半

47分、後半立ち上がりからアンリがゴールに襲い掛かる。

だが、イタリアのエリア内に突破して放ったシュートは

ブッフォンを煩わせることができなかった。


49分: 前半同様、イタリアがコーナーからゴールに近づく。

トッティがカンナバーロの頭に合わせたが

シュートはディフェンダーに阻まれる。

フランスは胸をなで下ろした。


50分、アンリが見事なバランス感覚でボールを運び

ディフェンダー3人をかわす。

だが、ゴール前に低く入れたボールに

フランスの選手は誰も合わせられず、ザンブロッタにクリアされた。


58分、ハムストリング筋を痛めたと見られるパトリック・ビエラが

アルー・ディアラと交代するアクシデントはあったものの

フランスが引き続き試合を支配する。

これに対しリッピ監督は、デロッシとイアキンタを投入。

フランチェスコ・トッティとシモーネ・ペロッタがベンチに下がった。


62分、ピルロのフリーキックに合わせたトニのヘディングシュートが

バルテスを破り、フランスはヒヤリとさせられるが

線審の旗が上がっていた。

その直後、今度はイタリアのゴール前で

アンリがカンナバーロのプレッシャーを受けながらも

スペースを見つけてシュート。

だが、ブッフォンに阻まれた。


72分、トニがエリア端でターンして蹴り込み

バルテスに低いセーブを強いるが

その前にトニは腕を使ってボールをコントロールしていた。


78分、残り時間が少なくなるにつれ

両チームともボールを保持できなくなり

徐々にまとまりのない展開に。

ゴール前約23メートルの位置から

ピルロがカーブをかけて直接狙ったフリーキックは

惜しくもバルテスの右手ポスト脇に抜けていった。


90分、試合終盤、イタリアはアレッサンドロ・デルピエロを

投入しながらも押し込まれる。

だがフランスは、どうしてもアズーリの守備陣を

破ることができなかった。



延長

100分、リベリーが延長で初めてのチャンスを作りだし

思い切ってシュートを放つ。

イタリアのペナルティーエリアの端で

マルーダからボールを受け取り

エリアに走り込んでシュートを放つが

ゴールポストの横を大きく外れる


104分、フランスがボールを支配し

ジダンが2回目のゴールを試みるも

ブッフォンの好セーブにより防がれる。

背番号10番はサニョールにボールをパスした後

クロスに合わせて強烈なヘディングシュートを放ったが

ブッフォンによってはじかれた。




111分、この決勝に予想外の展開が訪れる。

オラシオ・エリゾンド主審が試合を中断し

ピッチの反対側へ赴き副審と協議を行った結果

マテラッテイに対する頭突きによりジダンを退場処分にした。

フランスのキャプテンが

栄光のキャリアを終える方法としては悲しい。

しかし、鮮烈に印象は残したように思う。



PK戦

アズーリはピルロ、マテラッツイ、デ・ロッシ、デルピエロが

ペナルティシュートを決めた。

フランスもヴィルトール、アビダル、サニョールが

ゴールネットを揺らしたが、トレゼゲがPKを外したため

グロッソのゴールがリッピ監督のチームを優勝に導いた。



結果は

イタリア 1-1 フランス

延長 0-0 

PK戦 0-0

ということで

優勝は

イタリア



これ以上ない接戦でフランスを下したイタリアは

世界チャンピオンにふさわしいチームだった。

これで、1994年アメリカ大会の決勝戦で

ブラジル相手にPK戦で敗れた悪夢を

ようやく葬り去ることができた。

その反面、フランスは今後何年も

この不運とジダンの退場に思いを巡らすに違いない。