ジャズピアニストの藤田廣明さんが連弾用に編曲した「チョップスティックス」を、1人でも弾けるように編曲しました。

 

 

0:00 ふつう版
1:28 かんたん版

 

藤田さんの連弾曲は、それぞれのパートを最初は右手・左手で弾けますが、途中からちょっと弾きにくくなってきます。藤田さんは「上級者用連弾」として編曲されていますが、リストのハンガリー狂詩曲の部分が難しいだけで、あとは工夫次第で、初・中級レベルでも弾けると思います。ハンガリー狂詩曲のラスト部分、両手オクターブ交互連打で3度ずつ降りていくところが厳しいので、そこは左右に振り分けて半分にすればかなり楽になります。
オリジナルの藤田廣明さんの連弾はこちら↓
チョップスティックス - 連弾 - 藤田廣明さん編曲
 

 

この原曲のメロディーは、大変有名です。
最近では、NiziU(니쥬)が2021年にリリースした「Chopstick」という曲にメロディーが使われていますね。
日本では、作家・作詞家の阪田寛夫さんが日本語歌詞をつけた「トトトの歌」という題名でも知られています。

“Chopsticks(箸)”とは、ピアノの正統派ではない弾き方で、両手の一本指ずつを使って弾くことです。元々はそういうお遊びとして作曲されたようです。
作曲者は「不詳」だったり「民謡」などと紹介されることも多いです。

 

原題は“The Celebrated Chop Waltz”で、“アーサー・ド・リュリ(Arthur de Lulli)”名義で作曲された、と言われています。

リュリはペンネームで、本名は“ユーフェミア・アレン(Euphemia Allen, 1861~1949)”だそうで、作曲したのはこの1曲だけですが、世界中で誰もが知る曲になってしまいました。

アレンは当時16歳だったそうで、彼女の兄で音楽出版者であったモーツァルト・アラン(Mozart Allan)が独奏向けと二重奏向けの編曲を加えた楽譜が、1877年にイギリスで出版されました。

楽譜には、小指を下にしてチョップ弾きの指示が書いてあるそうです。なので、この曲は箸(チョップスティックス)とは関係がなく、元々はチョップ弾きのチョップワルツだったようです。
似た曲に、「猫ふんじゃった」がありますね。1本指だけではない部分もありますが。

ユーフェミア・アレン作曲の、1877に出版された楽譜はこちら↓
Euphemia Allen - The Celebrated Chop Waltz (Chopsticks), Piano Sheet Music
 

 

チョップスティックスの旋律は初心者向けで簡単です。コードもCとG7の2つしか使いません。

なので、左手は簡単で、一番簡単にすれば、6つの鍵盤だけです。真ん中のドから1オクターブ下の「ドレミファソ」と、ソの1オクターブ下の「ソ」。高いソに親指を置いたポジションで最後まで弾けます(ハンガリアンラプソディのラスト以外)。

3拍子の部分は、【低音「ソ」=「そ」と表記】
★ズンチャッチャ、ズンチャッチャ→|レ・ファソ・ファソ|そ・ファソ・ファソ|ド・ミソ・ミソ|そ・ミソ・ミソ|~
★ズンチャ_、ズンチャ_→|レ・ファソ・休|そ・ファソ・休|ド・ミソ・休|そ・ミソ・休|~
のどちらかで大丈夫です。

4拍子の部分は、
★ズンチャズンチャ、ズンチャズンチャ→|レ・ファソ・そ・ファソ|同|ド・ミソ・そ・ミソ|同|~
で大丈夫です。

初心者には難しい部分は…
★右手の重音や、メロディーの間に入る8分音符、半音下の音を取り入れたフレーズ
★3拍子から途中で4拍子に変わるところから、「リストのハンガリアンラプソディ第2番」につながり、畳みかけるようにラストまで突っ走る部分

そのあたりを、なるべく簡単なパターンを考えて「ossia(“あるいはこう弾いてもいい”」の意)」に書いてみました。

 

 

 

 


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