保育士試験の実技のピアノを受ける方、楽譜選びに迷っていませんか?
令和4(2022)年度保育士実技試験の課題曲の「小鳥のうた」です。黒鍵なしの白鍵だけ(ハ長調)で9パターン考えてみました。多くて選びづらいので、それぞれの良い点・悪い点を後述します。
また初心者用に、鍵盤のどこをおさえるのかがわかりやすいよう、縦楽譜を考えました。
普通の楽譜も動画の右に載せています。(印刷用楽譜にも普通楽譜を入れています。)
人によって苦手なところ・弾きやすさが変わるので、『ピアノがあまり負担にならず、自信を持って歌いやすい』ことをポイントに、ベストな譜面を探して試験に臨んでください。
①~⑦は、右手が歌メロ単音です。
⑧⑨は、右手の歌メロに和音が付きます。
個人的に初心者におすすめしたいのは、左手単音の①、エレキギターをやったことのある人には今後いくらでも応用がききそうな⑤⑥、そして一番オーソドックスな3和音版の⑦です。
ある程度ピアノに慣れているならば、最低限の3和音簡略版の⑦が基本だと思います。
まだ余裕があるならば、⑨がオススメです。試験をしのぐだけでなく、保育士になってからのことを考えると、このパターンに慣れると童謡程度のピアノ伴奏ならいくらでも応用がきき、自分でアレンジできるようになるからです。
0:00 ① 左手単音/右手単音
0:21 ② 左2音(パワーコード)/右単
0:39 ③ 左2音(3度とオクターブ)/右単
0:57 ④ 左2音(オクターブ)/右単
1:15 ⑤ 左3音(オクターブにパワーコード)/右単
1:34 ⑥ 左3音(⑤でズンチャ)/右単
1:52 ⑦ 左3和音/右単
2:11 ⑧ 左単音3つのみ/右和音付加
2:29 ⑨ 左3和音/右和音付加
◆それぞれのメリット・デメリット
① 左手単音/右手単音
良:一番音が少なく単純明快。
悪:左手の指使いを意識すると、右手・左手同時に2つの指使いを頭で考えてしまうことになり、逆に覚えにくい。
② 左2音(パワーコード)/右単
良:伴奏らしくなる。普通は3和音だが、左手は2つの音の和音で、無理なく押さえられる。
悪:音が少ないことが、逆に覚えにくい。
③ 左2音(3度とオクターブ)/右単
良:左手は3度の和音かオクターブの、2パターンしかないので、覚えやすい。
悪:始終、3度の和音が続き、合ってるのか間違ってるのかに気づきにくい。
④ 左2音(オクターブ)/右単
良:左手はオクターブを横にずらして弾くだけなので、左手の形がすべて同じであり、左手が1本指感覚で弾ける。左手の指使いを考える必要がない。
悪:手が小さかったり、力が入りすぎてしまったりと、オクターブが苦手な人にはつらい。
⑤ 左3音(オクターブにパワーコード)/右単
良:④が楽に弾ける人なら、もう1音入れて音に広がりを持たせられる。左手の形がすべて同じであり、左手が1本指感覚で弾ける。左手の指使いを考える必要がない。
悪:手が小さかったり、力が入りすぎてしまったりと、オクターブが苦手な人には④以上につらい。音も主張が強いので、力加減を調節できる人でないと難しい。
⑥ 左3音(⑤でズンチャ)/右単
良:⑤より少し楽になる。伴奏らしく、自信を持って弾ける。
悪:人により、⑤より音を外してしまいがちになる。
⑦ 左3和音/右単
良:音が安定しており、自信を持って弾ける。保育士として働き始めてからも、この左手の3和音に慣れていれば応用が利く。
悪:3つの和音に慣れない人には難しい。
⑧ 左単音3つのみ/右和音付加
良:右手はとても自信があってガンガン弾けるが、左手がどぉーーーーーーしても苦手な人向け。右手に和音をつけて補うことで、左手は一番単純にしてみた。
悪:右手は、メロディー単音がスラスラ弾け、さらに次のステップを目指す人向けなので、難しい。
⑨ 左3和音/右和音付加
良:曲の流れをつかみやすく、覚えやすい。パターンがだいたい決まってくるので、保育士として働き始めてからもいろんな歌で応用がきく。
悪:ある程度ピアノに慣れた人向けなので、初心者には難しい。
印刷用楽譜はこちら(著作権者に収益が入るよう有料での提供です)。
★小鳥の歌縦楽譜 - A4/23枚/PDF/¥250
全23ページあるので、必要なページだけを使ってください。
1~2P ① 左手単音/右手単音
3~4P ② 左2音(パワーコード)/右単
5~6P ③ 左2音(3度とオクターブ)/右単
7~8P ④ 左2音(オクターブ)/右単
9~10P ⑤ 左3音(オクターブにパワーコード)/右単
11~12P ⑥ 左3音(⑤でズンチャ)/右単
13~14P ⑦ 左3和音/右単
15~16P ⑧ 左単音3つのみ/右和音付加
17~18P ⑨ 左3和音/右和音付加
19~20P 空白の縦楽譜(弾きやすくした音符を自分で書き込みたい方用)
21~23P ①~⑨の普通の五線譜
※普通の楽譜が苦手な人用の縦楽譜ですが、19~20Pの縦楽譜の空白ページには、自分用のベストな音符を記入すると実用的だと思います。練習用でも本番用に持参するにしても。↓
◆歌について
『ことりのうた(小鳥の歌)』
作詞:与田準一/作曲:芥川也寸志
この歌は、1955(昭和30)年8月1日発行の『保育絵本 よいこのくに 第4巻第5号《かにのおはなし》』(よいこのくに社)が初出です。

NHKラジオ番組「歌のおばさん」でたびたび取り上げられ広く歌われるようになりました。
作詞者の与田凖一さんの子どもが幼い頃、言葉に節をつけて歌うような感じでおやつのおねだりをしていたことにヒントを得てできた歌詞だそうです。「ぴぴぴぴ ぴ、ちちちち ち、ぴちくり ぴい」という小鳥の鳴き声のオノマトペが面白い歌です。
※1954(昭和29)年「チャイルドブック」10月号/第18集・第10号が初出と記載した資料がありますが、これは「もりのよあけ」との間違いだと思われます。
チャイルドブック10月号内容:もりのよあけ/与田準一(文)初山滋(絵)、ころころたねさん/林義雄(絵)、あかかて しろかて ふれーふれー/黒崎義介(絵)、しぐなるさん/額賀誠志(文)寺内万治郎(絵)、みみちゃん/奈街三郎(文)安泰(絵)、こおろぎのたきび/浜田広介(文)中村千尋(絵)、むらまつり/平塚武二(文)荻太郎(絵)、わたしだったらぼくだったら/武井武雄(絵)、たのしかったうんどうかい/小坂茂(絵)、裏表紙・みっつのねがい/さいとうとしひろ(絵)





