暫く、第九関連のブログをお休みしていましたが

モロモロ諸事情あり更新出来ずにいました・・。

と、言っている間に先週、無事「一万人の第九」は

終了してしまいました。

正直・・今年はレッスン半ば家の事情で

ドタバタしていました・・。

それは体力的、精神的にもおいてでした。

ただ、今年は参加3年目・・

レッスン内容もより第九の歌唱の他に

詩の内容や、ベートベンがこの曲に

抱いた精神をより深く理解する事に

注力していった結果、第九に対する

奥の深さ、偉大さが少しずつ分かる様に

なりました・・。

その集中力は自然と体力の回復や

精神の安定に繋がり、また家族の

有難い協力もあり、約3ヶ月間、

12回のレッスンをクリアする事が出来ました。

今年の第九は私も驚いたのですが

他の参加者全体のレベルが過去最高のレベルで、

東京クラスの全体練習、大阪での前日練習に於いて

指揮者佐渡氏からもダメ出しが殆ど出ない程

完成度が高いものでした。

ただ、本番当日のゲネプロに於いて

佐渡氏があまりにも出来過ぎている現状を

逆に疑問視してこう述べていました。

「本気過ぎるのも音楽には逆に邪魔なんだよね・・」

と・・佐渡氏は私達に完璧すぎる出来に於いては、

ちょっとした「切っ掛け」で、

脆く崩れる危険性もある事を示唆していました。

本番、それは的中しかけました・・

今迄とは違う観客が入場した独特な雰囲気において、

やはり緊張の為か少しづつ各パートが「走り」始めていました・・。

しかし、佐渡氏の的確で柔軟な指揮で私達を自然と

導いてくれた結果、嘗て無い程、力強い歌声が

響き渡り、それは音圧として歌っている

私自身にも体感出来ました。

この「一万人の第九」程、その場に居なければ

その迫力を感じる事が出来無いコンサートは無いと思います。

TV放送も後日ありますが、あの映像の百倍以上の

迫力が現場ではあります。

あの感動を「体感」した者は、その衝撃を

一生忘れない事だろうと思います。

私も歌っている最中、神々しくも

心に優しく寄り添ってくれる

目の前の空間に自然と感激して

涙が零れていました。

もし可能なら・・

今あるその感動を世界に届けられたら

きっと人は憎しみや恐怖から解き放たれ

銃や武器を捨て、共に手を繋ぎ前に進む事が

出来るのではないか・・。

ベートベンが詩に込めた想いを万人に

感じてもらいたい・・。

歌いながら思わず、そう感じていました。

 

来年も、その歓喜の歌を分かち合いたい・・

今の私の節なる願いです。