骨髄バンク-ＬＦＬ本田美奈子.講演会レポの２回目です・・。
では、どうぞ・・。
あまり入院中のお話をするのは辛いんですが・・
先程「ジュピター」を歌っているシーンが
ありましたが、あれは１２月に行なわれた
「エイズチャリティー」の映像なんです。
実はあの時、３８.６度の熱があったのです・・。
もう既にあの時は病に侵されていたんです。
でも彼女は「大丈夫、大丈夫」と口ぐせの様に
言っていました。
人一倍、周りに気を使う性格の彼女でしたから、
尚更そう言ったのかなと今では思っています。
私達は不安に思っていたのですが医者で栄養剤を
打つと元気になるので、そこまで深刻に考えていませんでした。
明けて１月４日の日に神戸で阪神淡路大震災の
チャリティコンサートがあり,それに出たいという事になり、クラシック歌手ばかりですが出演する事になったのですが、そこでも３８度を超える熱を出していたので、出演を断ろうとしたら彼女は
「震災で苦しんでいる方達をなんとか励ましたい。」と譲らず出演を強行しました。
その帰りにも福井でチャリティーがあり、
それにも出演し、東京に戻ってきて
８日の日には銀座山野楽器で
インストアライブがあり、それに出演し
９日の日の打ち合わせで１３日から
１５日に掛けて「人間ドック」に入る予定を入れたのです。
長引く風邪で体調が辛いので万が一、と考えての事でしたが、
「なんで、今なの？・・」
と本田はイマイチ納得が行かないようでした・・。
確かに１８日からコンサートのスケジュールが
ビッシリ入っていましたから・・。
それでもなんとか説得し、とりあえず自前に
血液検査の為に採血だけ済ませる事にしたのです。
採決の翌日、打ち合わせの為に彼女の家に向かう
車中、１０時頃だったと思います。
先生から第一声が
「入院の必要性有り・・」でした。
最初は何を言っているのか分かりませんでした・・。
とりあえず私は
「長期ですが、短期の入院ですか？」
と聞きました。
先生は
「今、どちらとも言えません・・
ただ急を要する事態なのは確かです。」
と言われました。
彼女に家に着き、理由を話したら案の定、
彼女は難色を示しました。
「絶対イヤよ！・・
そんなのコンサートの後でもいいじゃない。
いつもの疲れから来ているやつだから大丈夫、
また点滴すれば治るわ・・。」
実際、彼女は点滴をして元気になっていたので
私達も少し安易に考えていたのかも知れません。
だけど今回は結果が良くありませんでした・・。
病院に行ったら即、血液検査、骨髄検査が待っていました。
これは大事ではないか・・そう直感しました。
翌日、１１時に病院にご両親と私達スタッフ全員が呼ばれて６人の医師団と話しました・・。
医者から宣告されました。
「急性骨髄性白血病・・すなわち血液の癌です。」
ただ、その時は先生方は、まだ病気に勝てるから
そう言ったんだと思います・・。
今の内なら白血病に勝てる！
そうだから宣告したんだと・・そう思いました。
でも、私達は最初、頭が真っ白になりました。
隣の美奈子は手が震えていました・・。
涙が頬伝っていました。
お母さんも泣いていました・・。
でも直ぐに彼女は気丈に振る舞い、お母さんに
「私は大丈夫、心配しないで・・
お医者様も言っているじゃない
今なら勝てるって・・大丈夫よ。」
そして翌日から無菌室に入り治療が始まるのですが
その前にヘアーを短くしました。
抗癌剤の影響で髪が抜け落ちてしまうので、
時前に短くしておくのですが、
彼女はいつも自分のヘアーを
やってくれているメイクさんを呼び
シュートカットにしました。
そして、戦いに挑みました・・。
～つづく～
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