本当は前回の母校レポで、暫くレポは
休止するはずだったのですが
美奈子さんの命日に掛けて多くの方が
その想いを寄せている今、
その意志を受け継ぎ啓蒙活動をしている
高杉氏の声をどうしても伝えたいと思い
レポを書き起こしました・・。
今回も、執筆していて長くなってしまったので
数回に分けて掲載致します。
どうか最後まで読んで頂ければ幸いです・・。
では、どうぞ・・。
多くの拍手に迎えられ演台に現れた高杉氏が語り始めました・・。
「今日は、杉並区のはからいによりまして
骨髄推進週間と言う事で今日ここに
私をお招きして頂きました。
先程、フィルムコンサートでご覧になった様に、
本田の生き方がお分かりになったと思います。
私は本田とは、かれこれ２３年間この仕事を
して参りました・・。
そして私は、彼女が亡くなるまでの
約１０ヶ月間に及ぶ闘病生活を
見つめてまいりました。
その中でいかに「生きる」事が、
大切かという事を学びました・・。
彼女はとても強い意思の持ち主で、
自分がこうと思うと最後まで
やり抜く性格でした・・。
また曲がった事も大キライで、
人の悪口を言うのもキライな人でした。
彼女が亡くなって今年で４年になりますが、
こうして皆さんの前で舞台に彼女を
立たせていただいているのは、
とても幸せな事だと思います。
それと、もう一つですが・・・
彼女は永遠に若いです。
永遠に年をとらない・・。
そして永遠にメッセージを伝えてくれます。
それを私達が一生懸命サポートして行きます。
ですから、彼女は亡くなって４年になるのですが
自分の中では彼女が亡くなったと思えていないのです・・。
毎日が一緒に仕事をしていると・・
なんとなく感じるのです。
今回もこうして杉並のフィルムコンサートを製作する上でも構成を考えていると何か隣で彼女が言っている様な感じがするのです。
それは「生きる」というメッセージを
吹き込んでいたのかもしれません・・。
最近、とても嬉しい事がありました。
それは、あるファンクラブの方が骨髄提供を
したという事です・・。
その方に、お話を聞いた処、
当初はやはり不安が脳裏を過ぎったそうです。
でも、美奈子の存在、歌がその不安を自信に
変えてくれたそうです・・。
そして、提供した後は今迄感じ得なかった爽快感と
穏やかな気持ちになれたそうです。
この事は本当に凄いことだと思います・・。
生まれてきて、自分のものを提供して
人を助ける事で、生きるチャンスを
与えられる事は、そうない事です・・。
その人は生きる事についてもう一つ生きる勇気を
与えられた事になるのです。
それは本当に大きなチャンスだと思います。
私達は彼女が亡くなってから、全国で
骨髄バンクさんと共にドナー登録を呼び掛け
パートナーシップというカタチで協力をさせて頂いています。
本田が亡くなった時は１８万６千人程の
ドナー登録者の数でしたが、
今は３７万人迄増えています。
でも、これだけでもまだ、私は足りないと思っています・・。
それは・・登録をする時、提供をする時、
どうしても不安になってしまう・・。
これは誰でもなってしまいます。
健康面、仕事面、いろいろ考えてしまう・・
そしてイザ提供が決まると
ふと我に返ってしまい、断ってしまう・・。
本当なら、待っている患者さんに届けたい・・
だから、私達はこの様な啓蒙活動をして、
もっともっと理解を深めていかなくては
いけないと思っています。
先程、話したファンクラブの子も、
本当に不安だったのですが、終わった後に
「人を助ける事が出来た」という喜びは、
なにものにも勝らないものだったと言っていました。
だから、私達は本田の意思を受け継ぎ全国で、
この活動をしていかなくてはと思っています。
「リブ・フォー・ライフ」というのはそもそも、
本田が入院中に自分が元気になって
生きる言葉として創った言葉なのです・・。
そして、行く行くは自分が退院した時、
その後のライフワークとして
歌や音楽がどれだけの力があるのだろうか・・
どれだけの人を救えるのだろうか・・
励ましていけるのだろうか・・
そう考えてこのリブ・フォー・ライフを
一生やって行きたい・・
と彼女は言い出したんです。
この事について私は本田に言いました・・。
「良かったじゃないか・・
一生こうして行きたいという
目標が見つかった事・・
この入院した事は無駄では無かったんだよ・・。」
そう話しました。
入院中は沢山の方の応援支援を頂いてＮＰＯ法人を
創ろうと申請活動もしていました。
本田も生きる勇気をもって頑張っていました・・。
～つづく～
（リブ・フォー・ライフＨＰ）
（骨髄バンクＨＰ）