本田美奈子.さんが歌う「時」という曲・・。
皆さんはご存知のように、この曲は美奈子.さんの
クラシックアルバム第二弾の「時」の中に収録されています。
でも、この曲はアルバムの他の曲が純粋たるクラシック曲
を原曲にしているのと違い、岩谷時子先生の作詞、

井上鑑氏の作曲というオリジナルの曲です。
この曲を初めて聴いた時はアルバム全体の中では、

私個人としては少し違和感を感じました・・。
でも、それは異質なモノというのでは無く

「いい違和感」という感じでした・・。
あれからいろいろ考えましたが、最近この曲の
「いい違和感」の意味が少し解って来ました・・。

この曲は、とても難易度の高い歌です・・。
クラシックの手法を用いても、この歌を歌いこなすのは
たぶん至難の技だと思います・・。
ただ、ある所で「妥協」をすればカタチには、なる曲です。
その「妥協」する位置がどれだけ高いかによって
この曲の完成度が上がる・・
それがこの「時」という曲ではないか・・。
岩谷先生も、井上氏もこの曲を創るにあたって
きっと、歌い手が努力をする事によって
幾らでも磨かれて輝きを増す歌になる様に
あえてハードルを上げたのではないでしょうか・・。

美奈子さんの「時」の歌は本当に素晴らしいです・・。
でも、美奈子.さんの事です・・
決して、これで「妥協」した訳では無いはずです。
いや「妥協」という観念自体無かったはずです・・。
「もっともっと、この歌を歌いこなし更に輝やせたい・・。」
と思っていたに違いありません。

しかし、だからと言って、

この曲は決して「未完」ではありません・・。
美奈子.さんのテイクは、全ての力を出し切るもので、
歌うもの全てが全身全霊を込めた歌唱・・。
だから、その「歌」が美奈子.さんの全てなのです。
そして、聴けば見えて来ると思います・・。
その「歌」の輝やいた未来の姿を・・。
そう、この「時」という曲は、聴く度に輝きを増す「歌」・・
「未完」ではなく「終わりの無い輝きに満ちた曲」なのです。

皆さんも今一度、「時」を聴いてみて下さい。
輝きを増したその歌が、きっと聴こえてくるはずです・・。

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