ム・ロ・ん…黒っぽい | ヒロポタンの足跡

ヒロポタンの足跡

これは、気まぐれヒロポタンのたどった足跡(主に飲食系 その他諸々)を忠実に、そして、写実的でありながらも叙情的な文章で綴った、臨場感溢れる心温まる手記です。

 なるほど。現代の天気予報の精度はとても高いものだ。抜けるような青空が果てしなく広がっていた朝だったのに、昼過ぎともなると、その空は一変。次第に、底面がドス黒い雲に埋め尽くされてきて、夕方には雨が落ちてきた。知人とのテニスを予定していたウチのカミさんも、夕方以降断続的に生アクビを発し、表情はどんよりと曇っている。
 ランチに、暫くラーメンブームが続いているウチのカミさんの発案で、「中華そば 花菱」に行ってきた。当然、異議を唱える者は誰一人出ることなく、無投票ですんなり決まった。花菱は、宇都宮市街地西部の広大な住宅街に囲まれた小さな屋敷林の中に、ポツンと一軒家的状態でひっそり佇んでいる。なお、近隣には「一品香」という宇都宮でも指折の人気ラーメン店があるなど、たどり着くまでには数か所のトラップをクリアしなければならないので、花菱に到達するまでの難易度は高いと、あくまでも個人的に感じている。


 午後1時半過ぎに数々のトラップを乗り越え無事到着した。そして、ちょうどたまたま1台分の駐車場が空いていたので、すかさず安全運転の範囲内において速やかに車を入れさせてもらった。想定どおり、自分たちの前には10組ほど名前を呼ばれるグループやお一人様が首を長くして待っていたが、何故か店の色調と合わせるかのように、みんな黒っぽい服装のヒト達ばかりだった。
 ようやっと自分たちの呼ばれる番がきた。案内されるがままに、3人でカウンターに座った。メニューを見るまでもなく、心はもう決まっていた。自分は、つけ麺あっさり味、ウチのカミさんは同メニュー濃厚味。子は魚介系の醤油味の中華そばである。
 ここはいつもジャズが流れている。お手製のサクラ大根に箸をのばしながら、寛いだ気持ちで待っていると、当店のウリの一つである少々黒みがかった全粒粉の麺が「どうぞ、召し上がれ」と言わんばかりに、目の前に運ばれてきた。食べる前から、もう旨いのは分かっていた。

〈施行前〉


 暫し、無言で食べ続けた。
〈進捗率95%の状況〉

 実は、ここは、もう何度も通ったことのあるラーメン店なのである。今から10数年前、この近辺に住んでいた。ウチのカミさんとの新婚時代、そして、子供を授かって3人家族となって以降、更には、転居してからも、ここのつけ麺を啜り続けてきた。今でこそ押しも押されもしない行列のできる人気ラーメン店に成長したが、開店当時は、心配するほど空いていた。だから、このラーメン店の歴史と成長は、我々家族の成長とともにあるように思えてならないのだ。店主とは、目と目で通じ合う、そういう関係であり続けたい、と、今でも思う。
…あれ、何のハナシだったっけ?