去年のクリスマス・イヴのこと。
うだつのあがらない俺達には
聖夜を共に乗り越えてくれるパートナーはいなかったので、
「巨大クリスマスパーティー」
という浮ついたワードに今年はすがることにした。
とりあえず家で夕飯を済ませ、
ベヘリット似の友人(※漫画『ベルセルク』参照)からの
「やべー」
という、天国にも地獄にも捉えうる意味深なメールに心揺さぶられながら
俺だけ少し遅れて会場に着いた。
会場の外側から覗いてみると、今回は男女の比率も1対1に近いようで、
彼からのメールはどうやら
「やべー(超楽しい!!)」
という解釈でよろしいようですねぇ~ウフフ。と淡い期待を抱きながら店に突入。
しかし、受付で5000円を払い、
「ひろ 20さい」
という名札を着けたワクワク顔の俺の目に飛び込んできたのは
26 25 30 27 26 28 ・・・
という数字の群れ。
・・・そう、ここに謀らずも、
「婚活パーティー」という”オトナ”の集いに
若干”20さい”の青春ボーイが迷い込むという、歪んだ事態が発生した!
当然のごとくこの状況では、
「若いねぇ~。」「フレッシュだねぇ~。」と言われるばかりで
俺は全く相手にされない。
そこで、前述のベヘリットくんと
「確かにこりゃやべーなぁ。」と痛みを分かち合おうとしたのだが、
ベヘリットくんは俺よりも年上で、さらに結構整った面構えをしているので、
俺が気付いた時には
キレイめおねいさん、トトロさん、ポルコさん
からなるトリオにつかまってチヤホヤされていた。
(※映画『となりのトトロ』、『紅の豚』参照)
なんだか取り残されたような気持ちになったが、
手ぶらでは帰られねぇぜ!
と思い直した俺は、ベヘリットくんに便乗してその絡みに参加した。
いざ会話をしてみると、3人ともノリ良くイイ人達で、
その場は楽しく盛り上がり、パーティーが終わる頃には、
ベヘリットくんがキレイめおねいさんにアドレスを聞かれたりなんかしていたので、
ここは俺も、アドレスの1つや2つゲットしておこうかしらと
赤外線をすでに「送信」状態にした、
発射寸前というか、若干漏れ出した状態で、キレイめおねいさんに
「俺とも交換しましょう!」と言うと、
「うん。また後でね~。」
と軽くかわされてしまった。
そして当然のように、その後「また後で」がやってくることはなく、
俺のプロフィールを搭載した赤外線は、儚くも聖夜の藻屑となるはずだった。
しかし、俺の携帯から勇ましく一直線に飛び立ったデータ光線は
この後予想外のカーブを描き、
「あ、じゃあ私がもらっとくね♪」という言葉と共に
2時の方向から突如現れた
ポルコさんの携帯に
しゅん!と吸い込まれていった。
あれまー・・・。
ねぇサンタさん。今流行りの婚活パーティーってこれのこと?
サンタさん「いやそれ豚カツパーティーだよ。」
ってやかましいわ!!
そして今回も儚く消える5000円!
もういやっ!!! hiro
