ほぼ1年ぶりの更新です。
また心機一転(何回やねん)、ぼちぼち更新していきたいと思います。

 

さて、今年もスタディーツアーの春の繁忙期が終わろうとしています。

今回も私は3月1日から3月20日までの間はフィリピンに入り、学生さんの長期ツアーを中心にアテンドをさせて頂きました。いつも終わった後は「もっとこんな事を伝えられたらな。」とか「こんな風にファシリテーションすれば、もっと参加者の学びが深められたのに。」と反省をします。なのでこの場で振り返りをしておきたいと思います。

 

スタディーツアーにアテンドするNGOのスタッフさんや、これからスタディーツアーに参加する人の参考に少しでもなればと思います。

 

①.学びや気づきを具体化する。

これは私が一番心がけている事でもあります。スタディーツアーの最後に振り返りをするのですが、その際には「家庭訪問が印象的だった。」「貧困の実情を知れた。」「現地の人が多くの問題を抱えている事を知れた。」というような感想が多く出ます。

 

これ自体は間違ってはいないと思うのですが、具体的に「いつ」「どの場面で」「誰のどんな発言から」それを感じ取ったのかを引き出すようにしています。プログラムごとに新たな情報がどんどん入ってくるので、意外と細部まで思い出せない人も多くいます。記憶が新鮮なうちに、細部を引き出す質問を投げかけるように意識をしています。

 

②.問題がどんな困難を生み出しているのかを具体化する。

「経済的な貧困」「衛生環境の悪さ」「安定した仕事が仕事に就けない」「子どもが学校へいけない」これらは確かに問題です。しかし極端な言い方をすると、これらの問題によって現地の人が困っていないのであれば、それは問題ではなくただそういう状態なだけ、と言えるかも知れません。問題に直面している事で現地の人は日々どんな事に困っているのか。若しくはこの状態が長期的に続いた時に、どんな不利益を現地の人が被るのか。それをツアー内で学ぶことができたかを確認するようにしています。

 

もし確認できていない部分があれば、質疑応答で現地スタッフや住民に訊いて回収します。しかし理想は家庭訪問などでファシリテーター役のスタッフが、ここまで踏み込んで質問をすることなんですよね…これは次回以降の反省です。

 

③.長期的な視点を持ってツアーを過ごしてもらう。

参加者の皆さんにとっては、現地で過ごす時間は僅かです。しかし当たり前の事ではあるのですが、現地の人はこれまでもその場所で生活をしており、そして多くの人はこれからもその場所で生活をしていきます。僅かな時間の間に本当に色々な経験をするスタディーツアーでは、目の前の事を受け止めるのに精一杯になってしまうかも知れません。でもそこに「過去」と「未来」の長期的な視点を持つことで、現地の人が抱えている問題の背景や、この先さらに降りかかるであろう困難をより理解できるようになると思います。

 

これも私がまだまだできていないことだなぁと思います。一言添えるだけでも、もしかしたら効果があるかも知れないので、これも次回以降に改善です。

 

④.参加者と現地の人との関係性を整えて、安心感を持ってもらう。

最後の振り返りの際に「家庭訪問の際に、遠慮して質問ができなかった」という声を聞くたびに、猛反省をしております。私は何度も家庭訪問をしていますし、訪問先の現地の人を知っているケースも多くあります。なので自然にインタビューに入ることができるのですが、参加者にとってはもちろん初めてお会いする方です。何人もの参加者で家に押しかけて、そりゃ「こんな質問してもいいのかな…」と躊躇してしまうのも無理はありません。

 

きちんと訪問の目的と参加者の思いを共有して、訪問先の現地の人に敬意を示すこと。アイスブレイク的なコミュニケーションを冒頭に入れること。今思いつくのはこの辺りですが、これもまだまだ私の課題でありますので、夏の繁忙期までにしっかりと考えていきたいと思います。

 

まとめ

まぁ本当はもっと改善すべき点はあったように思います。

とはいえスタディーツアーはアテンドするスタッフだけで作り上げていくものではもちろんなく、受け入れてくれる現地の人や、参加を決断した参加者の方があくまでも主役です。

 

上記にあげた改善策をアテンドスタッフだけで改善していくのではなく、スタディーツアーに参加する現地の人や参加者の人とともに、どうやってより良いものにしていけるかを引き続き考えていきたいと思います。

 

他のNGOのスタディーツアーにも参加してみたいなぁ…。