【春の空気に】

昨日空を覆い尽くしていた灰色の雲は
今日にはすっかりどこかへ流れて
春の青空が戻ってきた

昨日の空は
もう過ぎ去ったはずの冬の空気が
ひょっこり戻ってきたように
冷たすぎる雨の滴が
私の体に降り注いでいた

すっかり春の空気に慣れて
それが当たり前に感じはじめていた頃
何か思い出させるように
冬の空気が戻ってきた

それはまるで
私の心の空
晴れ渡る春のような青空も
どんより雲に覆われたり
時には嵐が吹き荒れたり
それでも必ず春は来る

冬の雨に身を縮めても
必ず太陽は顔を出す
きっとまた
柔らかい春の空気に包まれるはず

だからみんなも
自分を見失わないで
私も自分を捨てないから

【抱えきれない重荷】

私がいくら頑張ったって
守りきれるものじゃない
みんながちゃんと前を見て
進んでいかなきゃ意味がない
私一人じゃ
この荷物は抱えきれない
みんなが少しずつでも
持てるだけの荷物を
大切に運んでいかないと
今まで積み上げた物まで
どんどん崩れていってしまう

私はそんなに
力持ちじゃない
これ以上大きな荷物を
一人では抱えきれない
もうこれ以上支えきれない

私をこれ以上壊さないで


【怯える青年】

彼は黙って佇んでいた
背中を丸め
何かに怯えるように
誰かが声をかけるまで
いつまでも いつまでも
ひたすら待ち続ける

ようやく誰かが声をかけると
ハッとした顔をして
決められた台詞を
言わなくてもわかっている事を
急き立てられるように
どぎまぎしながら話し出す

そして仕事を終えると
逃げ帰るように
なぜか謝りながら
帰っていく

過去に何があったのだろう?
彼はいつも
何かに怯えているのだろうか?

今まであなたがどんな風に
生きてきたのかわからない
でも
あなたは今
ちゃんと社会で生きている
だからもっと胸を張って
前を向いて歩けばいい